U-21日本代表がドバイカップU-23で頂点に! 3月29日(日本時間30日)、U-23サウジアラビアとの順位決定戦が「決勝」となり、1-0で粘り強く勝利を収めたのだ。決勝ゴールを決めたFW細谷真大やキャプテンも務めたMF藤田譲瑠チマ、初出場の18歳、DFチェイス・アンリの喜びの言葉で振り返る。

上写真=U-21日本代表が初の国際大会で優勝! サウジアラビア戦の先発メンバー(写真◎JFA)

■2022年3月29日 ドバイカップU-23決勝(@UAE・ドバイ)
日本 1-0 サウジアラビア
得点:(日)細谷真大

「セットプレーの練習には時間をかけた」

 大岩剛監督がU-21日本代表の指揮を執り、最初の国際大会となったドバイカップU-23。事前のトレーニングの時間が満足になく、選手起用に制限があったり、暑さの中の中2日での3連戦と厳しい条件の中、若きタレント集団が凛々しく戦った。何より、3連勝で、すべて無失点という「強者の戦い」は見事だった。

 それは、チャンスに決めてきた結果でもある。小田裕太郎のゴールで初戦のU-23クロアチア戦に1-0でしぶとく勝ちきると、中2日で臨んだU-23カタール戦は斉藤光毅と山本理仁が決めて2-0で快勝。

 そして、細谷真大だ。

 3月29日(日本時間30日)にU-23サウジアラビアと激突した決勝の20分、山本が左足で中央に送った右CKに中央で合わせてヘッドでバチン。ポジション争いであからさまに後ろから両手で押されながら動じずに、両足のスタンディングジャンプで上空へ、きれいなフォームでパワーを伝えたボールが、気持ちよくゴールに突き刺さった。

「セットプレーでゴールを決めたのがプロになってから初めてで、素直にうれしかったです」

 細谷にとってはそんな記念のゴールにもなった。決めた瞬間に最高の笑顔で喜びを思い切り表現した。

「これまでもセットプレーの練習には時間をかけて取り組んできて、ドバイカップの最後の試合でセットプレーから点が取れたというのは、チームとして本当に大きいと思います」

 チームとしての成果を強調する。サウジアラビアは今年6月に行われるU-23アジアカップでUAE、タジキスタンとともに同じグループに入り、グループステージで対戦することになっている。だからこそ、勝ちきって日本強しを植えつけたかった。

 後半はサウジアラビアが自慢のフィジカルとスピードを押し出し、ボールを握られる時間が長くなったが、耐えて無失点。

「ゲーム全体としては、立ち上がりは良かったのですが、後半に入って徐々に足も止まってきて、相手の攻勢をしのぐ形になってしまいました。それでも3試合無失点というのはいい結果だったと思います」

 無失点と確実なゴール。非公式の国際大会ではあったが、日本の若者たちがローテーションしながらもシュアに戦って、最高の結果を残した。

 今大会で初出場を果たして完封に貢献した高校生DFチェイス・アンリ、キャプテンマークを巻いてチームを引っ張った藤田譲瑠チマも喜びの言葉を明かしている。

「組織で守らないと」チェイス・アンリ
「今回が初めての海外遠征になりました。最初の2試合に出られなかったことは悔しかったですし、練習でもうまくいかないときもありましたが、最後の試合で出場して、決勝を無失点で終わることができてよかったです。今日の試合でコンビを組んだ西尾(隆矢)選手にもいろいろと声をかけられて、そのおかげで自分の守備力が上がったと思いますし、個人で守るだけでは守りきれないので、やはりあらためて組織として守らないといけないなと感じた部分では成長につながったと思います。

「覚悟を決めるための良い期間」藤田譲瑠チマ
「今後控える公式戦でも身体能力の高い選手と戦うことになるので、そこに関してこのドバイカップはすごくいい準備、経験になりました。自分たちが覚悟を決めるための良い期間になったと思います。自分たちのサッカーをする時間をもう少し増やすことができればいい内容の試合ができたというところは反省点で、そこは所属チームで技術を磨いたり、身体能力を高めたり、次の活動までに取り組みたいと思います」


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