アディダス ジャパン株式会社と公益財団法人日本サッカー協会が共同し、女子サッカーの普及・発展のための「HER TEAM」プロジェクトが行なわれている。このプロジェクトの第一次募集に応募し、選ばれた新しい女子チーム、「FC Re:star Maria」(岐阜県)の瀬沼大祐監督と1年生の尾関里帆選手に話を聞いた。
  
取材・構成/馬見新拓郎、サッカークリニック編集部
写真/アディダス ジャパン株式会社、FC Re:star Maria
画像: 女子中学生年代をサポートする「HER TEAM」プロジェクト
身近な場所に女子サッカーチームが誕生

「女子同士の真剣勝負で得られる達成感。女子チームができて本当に良かった」

サッカーを続けたかった。
チームの誕生がうれしい

 アディダスとJFAが女子中学生年代のサッカーチーム創設を支援しているのが「HER TEAM」プロジェクトである。このプロジェクトの第一次募集では予想を大きく上回る数(57チーム)の応募があったという。その中、第一次募集で選ばれ、アディダスのサポートを受けることになったチームはいま、何を感じながら活動しているのか?

 

――中学年代の女子チームの「FC Re:star Maria」(以下、マリア)がこの程、「HER TEAM」プロジェクトの第一次募集で選ばれました。アディダスが募集を行なってきた中では、「女子が中学生になったときにプレーできる場がなくて困っている」という真摯な声も全国から聞かれたようです。マリアはどんな経緯で設立されたのでしょうか?

瀬沼 FC Re:starには、3種(U-15=中学年代)と4種(U-12=ジュニア年代)のチームがありました。私たちが活動している岐阜県の西濃地区では、4種で男子に混ざってサッカーをする女子がいても、中学進学を機にサッカーをやめる子が8割から9割ほどいる、という状況でした。自宅から通える距離に中学年代に特化した女子チームがなく、サッカーを続ける場合は愛知県など県外に出なければならなかったため、その受け皿としてマリアを立ち上げました。

――では、尾関選手がマリアに加入した理由は何でしたか?

尾関 私はサッカー少年団で男子と一緒にプレーしていて、中学生になってもサッカーを続けたいと思っていました。自宅からなるべく近く、11人以上が所属していて試合ができるチームを希望していましたが、地元にはそのようなチームがありませんでした。そんなときに、マリアが新しくできたのは本当に良かったと思います。

――やはり、女子だけのチームに違いを感じましたか?

尾関 中学生になると、男子とは体格差が出てきてしまい、男子に手加減されてしまう面があったと思います。その分、全力でぶつかリ合える女子同士の真剣勝負であれば、その勝負に勝ったときに得られる達成感があります。あと、個人的には中学生になるタイミングでサッカーをやめてしまう女子が一人でも減ることを望んでいます。

地域からの信頼を得て
活動とともに普及も行なう

――新チームの創設にあたり、「HER TEAM」プロジェクトから受けたサポート「メンバー募集のための告知ツール」をどのように活用しましたか?

瀬沼 チームの活動情報とチームロゴの入ったポスターやちらしを提供してもらいました。ポスターは地元のスポーツショップなどを周って貼らせていただき、ちらしはチームに加入を予定している選手に渡したりして、その友人などに広めてもらえるようにしました。そのおかげで、「ほかの部活に入っているけれど、週末だけ参加させてください」という選手も合わせると、1年生から3年生まで合計で20人になりました。ジュニア年代でサッカーを経験している女子がたくさんいるのを知っていたため、やはり皆、中学年代に特化した女子チームの誕生を待っていたのだと感じます。

 また、告知ツールの効果として、チームの存在を知った周囲の方々から励ましの言葉や反響をいただくこともありました。指導スタッフとしては、活動していく中での大きな励みにもなっています。単純にメンバー募集として告知ツールを使うだけでなく、マリアの存在を地域の方々に知ってもらうことにも役立ちました。

――「ユニフォームの提供」についての感想も聞かせてください。

瀬沼 デザインやカラーに関しては、FC Re:starの男子チームをもとにしています。サッカーショップKAMOさんにサポートをいただき、アディダスのオーダーシステムでつくっていただきました。新チームの新しいユニフォームが私たちのもとに届いたときは、選手たちのテンションがすごく上がったことを覚えています。とても感謝しています。

――新チームとして活動を続ける中で、女子中学生年代の課題が見えてきた部分もありましたか?

瀬沼 以前から交流があった男子チームと練習試合をよくしますが、近い距離にライバルとなる女子チームかできればより良いですね。そんなチームと切磋琢磨できれば、選手にとってもチームにとっても喜ばしいことです。全国には中学年代の女子チームがまだ多くありません。だからこそ、この「HER TEAM」プロジェクトが全国に拡散し、女子のチーム数がもっと増え、同じカテゴリーで試合をしたり、交流が生まれたりすれば、選手たちにとってより良いサッカー環境になると思います。

――マリアの今後の活動に期待しています。

瀬沼 「HER TEAM」プロジェクトを通したアディダスのサポートを受けて終わりにしたくありません。次は、私たちが恩返しをする番です。チーム活動を継続させながら、普及も続けていく地道な活動が、次世代に連鎖していくと思います。まだまだ、毎回の参加率が安定せず、試合を定期的に組めない状況なので、引き続き選手を募集中です。

 

「FC Re:star Maria」ように、身近な場所に女子中学生のチームが誕生したことによって、サッカーを続けられる喜びを感じてプレーしている女子選手や指導者がたくさんいる。アディダスは現在、第二次募集を行なっている。アディダスの取り組みから気づきを得て、同じように女子中学生のプレーの環境改善を考えている全国の指導者は、応募してみてはいかがだろうか。詳細は下記の要項をご覧ください。

画像: 「FC Re:star Maria」ではピッチの至るところで女子同士による真剣勝負が繰り広げられている

「FC Re:star Maria」ではピッチの至るところで女子同士による真剣勝負が繰り広げられている

画像: アディダス ジャパン株式会社からのサポートの一環として、新しいユニフォームが贈られた

アディダス ジャパン株式会社からのサポートの一環として、新しいユニフォームが贈られた

「HER TEAM」プロジェクト

創設サポート内容
①メンバー募集のための告知ツール
②ユニフォームの提供
③サッカークリニックの開催

サポート期間
チーム創設初年度

募集エリア
全国(※日本国内で活動するチームに限る)

募集数
合計10チーム(第一次募集と合わせて)

募集期間
アディダスオンラインストア上の特設応募ページにて受付開始
https://shop.adidas.jp/createthechange/girlsfootball

第二次募集の締め切り
2020年10月末日

募集対象
①中学生年代(U-15年代)の女子がプレー可能で、2020年度に新規創設されるチーム
※すでに「女子」以外の種別でJFA登録をしているチームが、新たに「女子」の種別でJFA登録をする場合も対象
②2021年3月までに、チームが創設され、「女子」の種別でJFA登録を完了すること
③継続的なチーム運営が前提

その他
①中学生年代(U-15年代)の女子に特化したチームを優先してサポートするが、幅広い年代が入会可能な女子チームの創設も対象(中学生/U-15年代もプレーできることが必須)
②「チーム」には、部活動も含む

「HER TEAM」プロジェクトの第一次募集で選ばれたチーム

ボラミーゴ新潟 新潟県

FC Re:star Maria 岐阜県

四日市Synapse GLs FC 三重県

SET STAR WAKAYAMA Ladies 和歌山県

トルベリーノ 和歌山県

FC 徳島 BONITA 徳島県

Hata meisje 高知県

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