J3のガイナーレ鳥取からJFLの松江シティFCに移籍したGK井上亮太は、3月21日のFC今治との練習試合は2番手でプレー。新天地での成長に手応えを感じつつ、自身の経験と力をチームに還元すべく意欲を燃やしている。

上写真=今治との練習試合では2本目の途中からプレーした井上(写真◎石倉利英)

鳥取から隣県の松江へ

 3月21日に45分×3本で行なわれたFC今治と松江シティFCの練習試合で、松江GK井上亮太は2本目の20分、先発していた池藤聖仁との交代で出場。松江は1本目の40分に先制しており、1-0とリードした状態だったが、出場10分後に同点ゴールを奪われた。

 井上は続けて3本目もプレーし、やはり松江が25分に先制したが、残りわずかとなった40分に再び失点し、トータルで2-2の引き分け。自分がプレーしていた時間帯の2失点を、井上は「2本目も3本目も、あの状況で守り切れなかったのは課題」と振り返った。

 FC東京U-18、鹿屋体育大(鹿児島)を経て2013年、当時J2のガイナーレ鳥取に加入。同年限りでJ3に降格した鳥取の貴重なJ2経験者として、鳥取でのプレーを続けてきた。プロ5年目の2017年にJリーグ・デビューを飾り、19年までにJ3リーグ33試合に出場したが、シーズン終了後に契約満了で退団し、隣県の松江に移籍した。

 鳥取は昨季、シーズン途中の8月にヘネ・エンリケ・カタリノGKコーチが退任し、木下桂パフォーマンスディレクターがサポートする異例の態勢で残りのシーズンを戦った。一方、松江には現役時代に大宮アルディージャ、サガン鳥栖、FC琉球などでプレーした田中賢治GKコーチがおり、井上は「自分にとって、すごくプラスになっている」という。「賢治さんは経験豊富な方で、その経験を交えながら教えてくれている。チームが始動してからここまで、GKとして成長できている」と手応えをつかんでいる。
 
 松江はJFL昇格1年目の昨季、16チーム中15位でかろうじて残留を決めた。今季は10位以内を目標に掲げるが、劣勢の試合が多くなれば、GKをはじめ守備陣の踏ん張りが成績を左右する要素の一つになるだろう。

 井上はチームへの貢献について「試合に出るのが一番。去年、一昨年とJリーグで試合に出ているので、パスをつなぐところ、クリアするところの判断や、試合の締め方などの試合運びは、しっかりやっていきたい」と語る。一方で「オフ・ザ・ピッチでも、個性を生かしてチームを盛り上げていきたい」と語り、どんな状況でも自分の経験と力をチームに還元していく思いを明かした。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英


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