1月13日、埼玉スタジアムで高校サッカー選手権2019の決勝が行なわれた。試合は青森山田(青森)が2点のリードを奪うも、静岡学園(静岡)が中谷颯辰の2ゴールなどで逆転。静岡学園が24年ぶりの優勝を飾った。

上写真=試合終了直後、ガッツポーズを見せる中谷(写真◎小山真司)

■2020年1月13日 全国高校サッカー選手権決勝(埼玉スタジアム2〇〇2)
青森山田 2-3 静岡学園
得点者:(青)藤原優大、武田英寿 (静)中谷颯辰2、加納大

決勝の大舞台で2ゴール

 24年ぶりの優勝を果たした静岡学園。決勝でヒーローとなったのはDF中谷颯辰だった。2点ビハインドで迎えた前半アディショナルタイムに今大会初ゴールを決めると、85分にはFKに頭で合わせて決勝点。青森山田から2ゴールを奪い、劇的な逆転勝利を導いた。試合後、「夢のような感じ」と優勝の喜びをかみしめた。

 自身1点目は、「ボールが来たら絶対に決めよう」という思いでセットプレーに攻撃参加し、目の前にこぼれてきたボールを蹴り込んだ。「得点感覚がある」と称えるのは川口修監督。コンパクトな振りでボールを正確に捉え、FWさながらのゴールを決めてみせた。「あそこで1点入って、勢いに乗れた」。試合の流れを変える大きなゴールだった。

 そして逆転弾となった2点目。事前の話し合いではニアサイドに走ることになっていたというが、「ファー(サイド)が空いている」と感じ、とっさの判断でコースを変更。すると、MF井堀二昭の蹴ったFKは人垣を越えてファーサイドに流れ、中谷の頭にぴたりと合った。「めちゃくちゃ良いボールが来たので、押し込むだけでした」。

 ヘディングには自信を持つ。大阪のジュネッスFCから静岡学園に入学し、武器を増やそうと高校1年の夏からヘディングの練習に取り組んだ。ジャンプのタイミングを養うため、最初は壁から跳ね返ってきたボールを手でキャッチする練習を繰り返したという。高校3年生になってCBのレギュラーに定着すると、「点を取ることでもチームに貢献しないといけない」と、相手のマークの外し方を工夫するなど試行錯誤。そうやって磨き上げた武器が、大舞台で発揮された。

 颯辰(そうしん)という名前には、「竜のように、颯の如く昇っていってほしい」という思いが込められている。日本一に上り詰めた感想を聞くと、「最高です」とはにかんだ。

 卒業後は早稲田大に進学。ア式蹴球部に入部する予定で、「大学に行ってもシズガクのスタイルを貫きたい」と、高校王者となったプライドをのぞかせた。

取材◎多賀祐輔 写真◎小山真司、近藤俊哉

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