G大阪はアデミウソンのゴールで先制するも、その後ホームの鹿島に逆転される。だが、72分に得たPKをパトリックが決めて同点に追いつき、2位の鹿島から敵地で勝ち点1を獲得した。

上写真=85分から途中出場し、G大阪デビューを飾った高木(写真◎Getty Images)

■2019年8月23日 J1リーグ第24節
鹿島 2-2 G大阪
得点者:(鹿)セルジーニョ、伊藤翔 (G)アデミウソン、パトリック

「レノファ山口には本当に感謝しています」

 2-2で迎えた85分、この夏にJ2のレノファ山口から加入したFW高木大輔がピッチへと送り込まれた。福田湧矢が務めていた左サイドに入り、アディショナルタイムを含めて約10分間、激しい上下動を繰り返した。

「時間は短かったので、いっぱいいっぱいだったところはあります。スタジアムの雰囲気を含め、最後まで激しい攻防が繰り広げられるのは、J1もJ2もそんなに変わらないですけれど、(J1には)クオリティーの高い選手が多いので、少しでも油断しないように、より注意しなければいけないと思っていました」と、背番号「20」は初めて踏んだJ1の舞台を振り返った。

 8月13日にG大阪への完全移籍加入が発表され、ちょうど10日後のJ1・鹿島戦で初めてベンチ入りを果たした。

「試合に出たい気持ちはすごくありました。その中でデビューできたのは、自分にとってスタートを切れたということ。ここから先がすごく大事かな、と。この1試合にとどまらず、これから先もスタメン出場であったり、チームのためにゴールを取ったりできればいい。自分の良さを出すことがチームにとっても一番大事なことかなと思うので、もっともっとフィットできるように、練習から頑張っていきたい」と、G大阪でのさらなる活躍を誓う。

 2018年に加入した山口では、1シーズン半にわたり“レギュラー”として起用された。それだけに、「試合に出続けて経験できることはたくさんある。それはレノファで教わったことです。試合に出ることで、自分の良いところ、悪いところ、1試合1試合で課題などが見つかっていく。それを学ばせてくれたレノファ山口には本当に感謝しています」と、J1へと飛躍するきっかけとなった古巣への思いがあふれる。

「個人のことを言えば、(G大阪でも)また試合に出続けられるようにしなければいけないし、ガンバというチームとすれば、今は引き分けが続いている状況なので、しっかり勝てるように、そのために自分が力となれるように、また明日から頑張りたいなという気持ちでいます」

 さまざまな思いを胸に、高木の新天地での戦いが始まった。

取材◎小林康幸

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