第23回 千葉ダービーマッチ『ちばぎんカップ』
千葉 1-4 柏
得点者:(千)指宿
    (柏)クリスティアーノ、瀬川、伊東、ハモン・ロペス

1年ごとにステップアップ

2018Jリーグプレシーズンマッチの第23回ちばぎんカップが2月4日、フクダ電子アリーナで行なわれ、J1の柏が4-1でJ2の千葉に快勝した。
 柏は後半開始早々にFKで一瞬の隙を突くと、伊東純也からパスを受けたクリスティアーノがゴールへ流し込んで先制。その後も新加入の瀬川、伊東、ハモン・ロペスが次々と得点を重ねた。千葉はボールを保持しながらも守備陣の裏を狙われてピンチを招く場面が散見し、開幕に向けて不安の残る内容だった。

新戦力がずらりと並ぶ柏で大きくアピールしたのは、68分から途中出場した瀬川祐輔。75分には圧巻のループシュートでゴールネットを揺らし、アウェーの会場に詰めかけた柏サポーターを沸かせた。ペナルティーエリア外の右脇付近から右足で相手GKの頭上を抜くと、力強いガッツポーズを見せて喜んだ。

「思った通りの軌道。ファーサイドを狙った」と満面の笑みで振り返った。

新加入組の5人(パク・ジョンス、亀川諒史、小泉慶、江坂任、山崎亮平)が先発に名を連ねるなか、この日メンバー入りした新顔でベンチに座ったのは瀬川のみ。

「悔しい気持ちもあった」

静かに闘志を燃やしながらピッチに入ると、持ち味を存分に発揮。相手の浅い最終ラインの裏へ何度も飛び出し、パスを呼び込んだ。下平隆宏監督は、その効果的なフリーラニングを評価した。「いい駆け引きをして、いい動き出しを見せた。スーパーなゴールも決めてくれた」。

今オフ、大宮から完全移籍で加入したプロ3年目。J2の群馬でキャリアをスタートさせ、1年ごとにステップし、ACLに出場するクラブまでたどり着いた。

厳しいポジション争いは覚悟の上。それでも、控えに甘んじるつもりはない。プレシーズンマッチでゴールを奪っても、納得はしていなかった。

「もっと連係面をよくしないといけない。ゴール前に顔を出す回数を増やしたい。大事な試合はこれから始まる」

2月13日にはACLグループステージ初戦(全北現代)、同25日にはJ1開幕戦(仙台)を迎える。

「ACL、J1で結果を出し、先発で出たい」

23歳の目はぎらぎらしていた。

取材◎杉園昌之  写真◎J.LEAGUE PHOTOS(写真は瀬川⑱、伊東⑭)


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