11月20日、第96回全国高校サッカー選手権の組み合わせ抽選会が行なわれ、出場する各校の初戦の対戦相手が決まった。
前回王者の青森山田(青森代表)は滋賀代表の草津東と対戦。インターハイ王者の流経大柏とJ内定3選手を擁する市立船橋のいずれかとなる千葉県代表(11月23日決定)の初戦の相手は初出場の大分西(大分代表)となった。
開幕戦は12月30日に行なわれ、それ以外の1回戦が12月31日、2回戦が1月2日に開催される。
今年度も注目カードが目白押しとなった選手権。その中でもサッカーマガジン編集部が厳選した1、2回戦の注目10試合を紹介する。

1回戦

◆関東第一(東京B代表) vs 佐賀東(佐賀代表)
関東第一にとっては2年連続の開幕戦。前年度は初戦を突破しているだけに、今大会でも地元の声援を背に勝利を手に入れたい。一方の佐賀東は江頭弘太主将が「(開幕戦を)狙っていた」と口にするなど、大舞台に向けて早くも意気揚々としている。ともに連続出場で、それぞれ前回大会以上の成績を目指すためにも、負けられない初戦となる。

◆清水桜が丘(静岡代表) vs 高川学園(山口代表)
名門として名を馳せた清水商から校名を変え、初出場を果たした清水桜が丘。大瀧雅良監督は健在で、2011年度以来6大会ぶりの采配にも注目が集まる。対する高川学園も、旧校名の多々良学園時代を含めて2度の4強入りを果たしている。どちらも古豪復活に向け、必勝態勢で初戦に臨む。

◆中京大中京(愛知代表) vs 長崎総科大附(長崎代表)
名古屋などJリーグで活躍した岡山哲也監督率いる中京大中京と、国見などで幾多の優勝を果たした高校サッカー界随一の名将・小嶺忠敏監督が指揮を執る長崎総科大附。互いに、数々の実績を持つ指揮官がチームを率いるだけに、両ベンチの駆け引きも見どころの一つ。長崎総科大附のU-18日本代表FW安藤瑞季の活躍にも注目だ。

◆旭川実(北海道代表) vs 宜野湾(沖縄代表)
対戦が決まった瞬間、抽選会場でも「珍しい」との声が聞かれた北海道と沖縄の両代表による南北対決。「北のほうが強いというところを見せたい」(旭川実・櫛部悠路主将)、「冬の大会なので(寒さに慣れている)旭川実が有利かと思うが、面白いゲームを見せたい」(宜野湾・比嘉明宏主将)と、早くも両主将による舌戦が繰り広げられている。試合の軍配はいかに。

◆秋田商(秋田代表) vs 神村学園(鹿児島代表)
出場校中最多の43回目の出場となる秋田商だが、全国ではこれまで12年連続初戦敗退と苦戦が続いている。「今大会こそは勝ちたい」と意気込む奈良学主将の前に立ちはだかるのは、清水入りが内定しているU-18日本代表MF高橋大悟を擁する神村学園。強敵を破り、13年ぶりの全国1勝をつかめるか。

2回戦

◆千葉代表(11月23日決定) vs 大分西(大分代表)
今年度のインターハイを制した流経大柏か、Jクラブ内定3選手を擁する市立船橋か。いずれにせよ、優勝候補となるであろう千葉代表校に挑むのは、初出場の大分西。宮崎優成主将は「どちらかといえば市立船橋とやりたいけれど、どちらが来てもいい」と、強豪との初戦に意欲を燃やす。優勝経験校と初出場校の一戦はいかに。

◆青森山田(青森代表) vs 草津東(滋賀代表)
前回覇者の青森山田と相対するのは、2000年度大会で準優勝した実績も持つ草津東。下馬評では青森山田優位との見方が強いだろうが、「これまで対戦したことない」と小山内慎一郎主将が口にするなど、初対戦の難しさもあるだろう。「前年度優勝チームに対して、チャレンジャーの気持ちで挑みたい」(田原稜史主将)と意気込む草津東を破り、連覇への第一歩を踏み出せるか。

◆大阪桐蔭(大阪代表) vs 羽黒(山形代表)
前回大会4強の東海大仰星や、Jクラブ内定選手を擁する履正社など強豪がひしめく大阪予選を制して全国選手権出場を果たした大阪桐蔭。「大阪の学校はどこも強い」と西矢健人主将が振り返るほどの激戦区を勝ち抜いてきただけに、「まずは昨年度の東海大仰星が残したベスト4を超えること」と、大阪211校の代表として選手権でも上位進出が至上命令であることを心得ている。羽黒との初戦では、どのような戦いを披露するか。

◆上田西(長野代表) vs 京都橘(京都代表)
「(過去最高成績が準優勝であるため)京都橘の歴史を塗り替えるには優勝しかない。目標ははっきりしている」と力強く話したのは京都橘の河合航希主将。長野県予選で湘南入りが内定しているMF新井光を擁する市立長野を破って、選手権出場を果たした上田西との2回戦は、実力校同士の好勝負が繰り広げられることだろう。京都橘は選手権の舞台でも京都予選6連覇を成し遂げた強さを誇示し、初優勝へ幸先よいスタートを切れるか。

◆初芝橋本(和歌山代表) vs 群馬代表(11月23日決定)
前年度準優勝校の前橋育英、あるいは2011年度大会でベスト8の成績を残した桐生第一のいずれかとなる群馬代表。初戦では、15回目の出場となる和歌山の名門・初芝橋本と相対する。群馬代表校は過去に2度の準優勝(いずれも前橋育英)はあるものの、優勝にはいまだ手が届いていないなだけに、県勢初戴冠へ向けた大事な初戦を勝利で飾れるか。

 
なお、1、2回戦の全対戦カードは以下の通り。

【開幕戦(1回戦)】12月30日 14時5分キックオフ
■東京・駒沢
関東第一(東京B代表) vs 佐賀東(佐賀代表)

【1回戦】12月31日
■東京・駒沢
実践学園(東京A代表) vs 滝川第二(兵庫代表)
帝京大可児(岐阜代表) vs 徳島北(徳島代表)
■東京・西が丘
北陸(福井代表) vs 日章学園(宮崎代表)
■埼玉・浦和駒場
旭川実(北海道代表) vs 宜野湾(沖縄代表)
日本文理(新潟代表) vs 立正大淞南(島根代表)
■埼玉・NACK5
昌平(埼玉代表) vs 広島皆実(広島代表)
秋田商(秋田代表) vs 神村学園(鹿児島代表)
■千葉・フクアリ
清水桜が丘(静岡代表) vs 高川学園(山口代表)
中京大中京(愛知代表) vs 長崎総科大附(長崎代表)
■千葉・オリプリ
明秀日立(茨城代表) vs 高知西(高知代表)
星稜(石川代表) vs 松山工(愛媛代表)
■神奈川・等々力
尚志(福島代表) vs 福岡代表(11月23日決定)
富山第一(富山代表) vs 東海大星翔(熊本代表)
■神奈川・ニッパ球
山梨学院(山梨代表) vs 米子北(鳥取代表)
仙台育英(宮城代表) vs 高松商(香川代表)

【2回戦】1月2日
■東京・駒沢
実践学園対滝川第二の勝者 vs 帝京大可児対徳島北の勝者
上田西(長野代表) vs 京都橘(京都代表)
■東京・西が丘
北陸対日章学園の勝者 vs 関東第一対佐賀東の勝者
大阪桐蔭(大阪代表) vs 羽黒(山形代表)
■埼玉・浦和駒場
秋田商対神村学園の勝者 vs 昌平対広島皆実の勝者
遠野(岩手代表) vs 作陽(岡山代表)
■埼玉・NACK5
三重(三重代表) vs 矢板中央(栃木代表)
日本文理対立正大淞南の勝者 vs 旭川実対宜野湾の勝者
■千葉・フクアリ
千葉代表(11月23日決定) vs 大分西(大分代表)
青森山田(青森代表) vs 草津東(滋賀代表)
■千葉・オリプリ
明秀日立対高知西の勝者 vs 星稜対松山工の勝者
中京大中京対長崎総科大附の勝者 vs 清水桜が丘対高川学園の勝者
■神奈川・等々力
神奈川代表(12月3日決定) vs 一条(奈良代表)
富山第一対東海大星翔の勝者 vs 尚志対福岡代表の勝者
■神奈川・ニッパ球
山梨学院対米子北の勝者 vs 仙台育英対高松商の勝者
初芝橋本(和歌山代表) vs 群馬代表(11月23日決定)

※12月31日の1回戦、1月2日の2回戦のキックオフ時間は第1試合(各会場上段)が12時5分、第2試合(各会場下段)が14時20分となっている。


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