コロンビアで開催されてきたU-20女子ワールドカップは、9月22日(現地時間)に決勝を迎え、U-20日本女子代表がU-20朝鮮民主主義人民共和国女子代表と世界一の座をかけて対戦した。3大会連続決勝進出となる日本は2度目の優勝を目指して戦ったが、0-1で敗れて、前回大会同様に惜しくも準優勝に終わった。

上写真=松窪真心も最後まであきらめずにゴールを目指したが…(写真◎Getty Images)

■2024年9月22日 U-20女子ワールドカップ決勝(@ボゴタ)
朝鮮民主主義人民共和国 1-0 日本
得点:(F)チェ・イルソン

北朝鮮のスピードに押され

 キックオフからスピードとパワー全開で攻めに出てくる朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)に対し、日本は集中して跳ね返す展開。だが、15分に先制点を許してしまう。

 北朝鮮は序盤から優勢だった右サイドから仕掛けてきて、チェ・ウンヨンの縦パスを受けたチェ・イルソンがそのまま鋭く中に持ち運んで左足で強烈なシュート、カバーに入ったセンターバックの白垣うのの頭をかすめるようにしてゴールに飛び込んだ。

 日本も得意のパスのコンビネーションで前進していくが、アタッキングサードまで効果的に進入できないまま。そこで狩野倫久監督は37分と早いタイミングで笹井一愛を投入してピッチに刺激を与える。

 それでも北朝鮮のサイド攻撃の脅威は止まらず、日本はなかなか攻め込めない。後半にはゲームをコントロールする大山笑美が足をひねって涙の交代を強いられた。その後も北朝鮮の攻撃は集中して食い止めたものの、なかなか相手陣内にボールを運べない。

 最大のチャンスは82分、松窪真心が右サイドをドリブルで抜け出してマイナスへ、小山史乃観が狙うがシュートは弱くGKの正面を突いた。

 最後はオープンな攻防が続き、最後はFKの場面でGK大熊茜も相手ゴール前まで上がったが、スコアを動かせないまま。日本は今大会初めて無得点に抑え込まれて残念ながら0-1で敗れ、前回大会に続いてまたしても世界一を逃すことになった。

日本のメンバー
GK大熊 茜 DF柏村菜那、白垣うの、米田博美、佐々木里緒(71分、林 愛花) MF大山愛笑(62分、天野 紗)、小山史乃観、松永未夢(71分、角田楓佳)、松窪真心、早間美空(37分、笹井一愛) FW土方麻椰

日本の大会結果

(得点者は日本のみ)

◆グループステージ
日本 7-0 ニュージーランド
得点:土方麻椰2、笹井一愛2、大山愛笑、小山史乃観、早間美空

日本 4-1 ガーナ
得点:笹井一愛、松窪真心、早間美空、松永未夢

オーストリア 0-2 日本
得点:土方麻椰2

◆ラウンド16
日本 2-1 ナイジェリア
得点:松永未夢、土方麻椰

◆準々決勝
日本 1-0(延長)スペイン
得点:米田博美

◆準決勝
日本 2-0 オランダ
得点:松窪真心2

◆決勝
朝鮮民主主義人民共和国 1-0 日本