『AFC U-20アジアカップ・ウズベキスタン2023』のグループステージ第1節が現地3日に開催され、グループDのU-20日本は、U-20中国と対戦。開始早々に先制を許す苦しい展開となりながらも、途中出場のFW熊田直紀(FC東京)が2ゴールをスコアして、逆転。勝利をつかみ取った。

上写真=2ゴールを決めて日本を勝利に導いた熊田直紀(写真◎AFC)

■2023年3月3日 AFC Uー20アジアカップ GS第1節
 日本 2-1 中国
 得点:(日)熊田直紀2
    (中)オウンゴール

佐野から熊田で2得点!

 日本は出鼻をくじかれた。開始6分、CKから中国にゴールを許す。記録上はオウンゴールだったものの、ボックス内で相手選手をフリーにしてしまう。そして失点後は相手にMFライン4人+最終ライン5人のブロックを敷かれ、攻めあぐねることになる。

 ボランチの松木はライン間に何度も入り込んでボールを引き出し、FWの坂本と北野は積極的な仕掛けでゴールを目指した。左サイドハーフの横山と右の甲田はカットインやボックス内に進入してゴールへのルートを開こうと努めた。だが、ネットは揺らせず。

 前半アディショナルタイムには、敵陣に入った左CB田中の左足クロスに坂本が飛び込んでヘッドを放ったが、シュートは惜しくも枠を外れた。ボール保持率は78%対22%、シュート数も13本対1本と相手を圧倒したものの、結局、追いつけず、前半は最も警戒していた展開に持ち込まれることになった。

 迎えた後半、日本は甲田に代えて永長を投入し、右サイドの攻めを活性化させた。敵陣で試合を進め、ジリジリとゴールに迫っていく。55分には2枚替えを実施。横山と坂本に代えて佐野と熊田をピッチに送ると、66分にこの2人の連係でゴールをこじ開けてみせた。ボックス左に進入した佐野が左足でふわりと浮かしたボールを送り、熊田が打点の高いヘッドをゴール左隅に決めた。

 ついに同点に追いついた日本は、その4分後にもネットを揺らす。左ライン際から佐野が送ったボールを熊田が左足でボレー。うまくボールをとらえられなかったが、すぐさま体勢を立て直すと、右足で蹴り込み、逆転に成功した。

 試合終了間際には、松田のクロスに反応した熊田がボックス内で倒されてPKを獲得。キャプテンの松木がキッカーを務めたが、これは相手GKリ・ハオにストップされて追加点を挙げられず。ただ、そのまま集中力を維持して守り、試合をクローズさせることに成功。日本は苦しみながらも、逆転勝利で大会をスタートさせた。

・U20日本代表メンバー:GK木村凌也、DF屋敷優成、高井幸大、田中隼人、松田隼風、MF山根陸(90+6分: 保田堅心)、松木玖生、甲田英將(46分:永長鷹虎)、横山歩夢(55分:佐野航大)、FW北野颯太(83分:安部大晴)、坂本一彩(56分:熊田直紀)