2023ー24シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)が開幕した。日本人選手5人が所属するセルティック(スコットランド)は敵地で上田綺世が所属するフェイエノールト(オランダ)と対戦。古橋亨梧、前田大然、旗手怜央が先発したセルティックは退場者を2人出す苦しい戦いを強いられ、先日の代表戦で負傷の上田が不在のフェイエノールトに0−2で惜敗した。

上写真=突破をはかる前田大然。惜しい場面を生み出したが、シュートは決めきれなかった(写真◎Getty Images)

岩田智輝が緊急出場でCLデビュー

 立ち上がりはセルティックが積極性を示したが、15分を過ぎるとホームのフェイエノールトが前線を2枚で追う形から3枚で対応する形へとプレスの掛け方を修正し、ビルドアップを制限し始めた。次第にフェイエノールトがペースを握り、敵陣でのプレー時間を増やしていった。

 セルティックもボール奪取から素早い攻撃を仕掛けるが、旗手のパスから抜け出した右ウイングの前田が放った37分のシュートも、相手GKの好守に遭って決まらず。左ウイングで先発した今季加入のルイス・パルマの判断ミスも目立ち、たびたび攻めが滞った。

 すると前半終了間際にケルビン・ステングスが直接FKを決めて押していたフェイエノールトが先制。いい形でファーストハーフを終えた。

 後半もホームチームのペースで進み、64分にはセルティックのCBグスタフ・ラガービエルケがイゴール・パイションをボックス内で倒してPKを与えてしまう。このプレーでラガービエルケが2枚目のイエローカードにより退場。セルティックは苦しい状況に追い込まれた。

 このPKは、GKのジョー・ハートがパイションのキックを鋭い反応でストップしたものの、68分にはMFのティアゴ・ホルムがラフプレーで一発退場。セルティックは2人少ない状態での戦いを余儀なくされてしまった。

 2人目の退場者を出す直前にはCBラガービエルケの退場に伴い、FWの古橋に代わってDF岩田智輝を投入。セルティックは守備の安定を図ったが、76分にアリレザ・ジャハンバクシュに決められ、フェイエノールトに追加点を許してしまう。敵地で数的不利な状態からの反攻は難しく、そのままフェイエノールトが2−0で開幕戦をモノにした。