現地3日、DFBポカール決勝が行われ、鎌田大地、長谷部誠が所属するフランクフルトと、昨季王者のライプツィヒが対戦した。決勝戦らしく序盤から固い試合になったが、試合終盤にライプツィヒが猛攻を仕掛けて2点をもぎ取り、連覇を達成。対するフランクフルトは相手の出足の鋭さに苦しみ、本来の力を出しきれず。この試合を最後に退団を表明している鎌田は有終の美を飾れなかった。

上写真=試合中にポジションを変えながら勝利を目指した鎌田大地だったが、有終の美は飾れなかった(写真◎Getty Images)

長谷部誠は3バックの中央で先発出場

 大会連覇を狙うライプツィヒの推進力と攻撃力に対し、長谷部誠が3バックの中央、鎌田大地が右シャドーで先発したフランクフルトもアグレッシブな守備で対抗。前半は激しいボールの争奪戦と素早い切り替えが見られるものの、スコアは動かず。決勝戦らしいやや固い前半を終えて迎えた後半に試合が動いた。

 70分、自陣でボールを奪ったライプツィヒが素早くパスをつないでボックス手前まで前進。フランクフルトのクリアも回収して波状攻撃を仕掛けると、ボックス内で放ったエンクックのシュートがDFに当たってコースを変え、そのままゴールイン。昨季の王者が先制に成功した。

 1点を追う状況になったフランクフルトは、鋭い読みと寄せで粘り強い守備を見せていた長谷部を78分にFWボレに交代させ、システムも変更して攻めに出る。だが、ゴールは遠く、なかなかいい形でシュートに持ち込めない。一方でライプツィヒは勢いを増し、85分にはショボスライが追加点をマーク。2点にリードを広げた。

 フランクフルトもコロムアニやゲッツェを中心にゴールを目指し、1列ポジションを下げた鎌田も攻撃に厚みを加えるべくプレーするが、ついぞネットは揺らせず。ライプツィヒが2ー0でフランクフルトを下し、大会連覇を飾った。

 今季限りでの退団を表明している鎌田は先発出場して勝利のために最後までプレーしたがラストマッチで有終の美を飾れず。フランクフルトは2017ー18シーズン以来6度目の優勝とはならなかった。

 なお、ブンデスリーガ(リーグ戦)3位で来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を得ているライプツィヒが優勝したため、DFBポカール王者に与えられるUEFAヨーロッパリーグ出場権はリーグ戦6位のレバークーゼンにスライド。それに伴い、リーグ戦7位のフランクフルトにはヨーロッパカンファレンスリーグ戦の出場権が与えられることとなった。