上写真=終盤に2点目を挙げたグルニエを仲間が祝福。久保も喜びの表情を見せた(写真◎Getty Images)
ラストの連勝が大きかった
17位のマジョルカは、勝てば自力で残留を決められる状況の中
、アウェーのオサスナ戦に臨んだ。失点のリスクを避けつつ、ゴールを目指す中、前半を0-0で折り返すと、後半早々に試合を動かした。
右サイドからドリブルでカットインしたパブロ・マフェオが、アンヘルにパスを出すと、ボールを受けたアンヘルがベダト・ムリキとワンツーでボックス内に進入。最後はGKの位置を見つつ、蹴り込み、マジョルカが先制に成功した。
その後、なかなか次の1点が生まれない状況が続いたが、残り10分を切り、再びマジョルカがネットを揺らした。左からダニ・ロドリゲスの上げたクロスをアブドン・プラッツがヘッド。GKが弾いたところにクレマン・グルニエが詰めて2-0とリードを広げた。
試合はそのまま決着し、マジョルカは自力で残留を決めた。最終順位(下位のみ)は以下の通り。
◆ラ・リーガの順位(下位のみ/18位以下が2部降格)
・16位:マジョルカ(勝ち点39/得失点差-27)
・17位:カディス(勝ち点39/得失点差-16)
▼18位:グラナダ(勝ち点38/得失点差-17)
▼19位:レバンテ(勝ち点35/得失点差-25)
▼20位:アラベス(勝ち点31/得失点差-34)
前節終了時点で17位だったマジョルカがオサスナ戦、18位のカディスがアラベス戦でそれぞれ勝利を収めた一方で、16位だったグラナダは最終節でエスパニョールと引き分けたために、順位が入れ替わることとなった。
残留争いを続けていたマジョルカは、今年3月にルイス・ガルシア監督が退任し、元日本代表監督であるハビエル・アギーレ氏が就任。リスク管理を徹底し、ソリッドな守備をベースに戦うスタイルへとシフトした。
以降の9試合は4勝1分け4敗で駆け抜け、勝ち点13ポイントを積み上げた。とくにラスト2試合で連勝したことが大きかった。前節のラージョ・バジェカーノ戦ではアディショナルタイムに勝ち越し弾を決めて望みをつなぎ、プレッシャーのかかる最終節はその勢いのまま2-0の勝利をつかみ取った。シーズン終盤は守備的な戦いの中で久保の出番も限られることとなったが、一丸となってチームは進み、ついに最大のミッションである残留を果たした。36節時点で降格圏に沈んでいたことを考えれば、劇的な残留と言えるだろう。