前田大然が同点ゴールを決めれば、古橋亨梧が逆転弾だ。セルティックがスコットランドリーグで3位のハーツに先制されながらも前半のうちに逆転、見事に勝利に導いた。残りは2試合で、試合終了時点で1試合消化の少ない2位レンジャーズと勝ち点9差となり、この時点でほとんど優勝が確定的となった。

上写真=30分に前田大然が同点弾!(写真◎Getty Images)

30分に前田の右足! 37分に古橋のヘッド!

 スコティッシュ・プレミアシップは上位6チーム(トップ6)と下位6チーム(ボトム6)に分かれて戦うポストスプリットを戦い、首位のセルティックは3位のハーツとの対戦だった。古橋亨梧がセンターフォワードで、前田大然が左ウイングで先発、旗手怜央はベンチからのスタートで、井手口陽介はベンチ外だった。

 試合は意外な展開から始まる。開始わずか3分、ハーツのスローインからの流れでゴール前でシムズに蹴り込まれて先制されたのだ。

 だが、ここからが真骨頂。まずは30分、右サイドをロングドリブルで駆け抜けたジョタが中央へと送ると、走り込んだ前田が右足で合わせ、GKの股下をきれいに抜いた。前節ではジョタのゴールを前田がアシストしており、いわばその「返礼」。3試合ぶり6ゴール目が、チームに勢いをもたらす同点ゴールになった。

 すると今度は、古橋の番。前田のゴールから7分後、左からのオライリーのクロスをファーポスト側でジョタがヘッドで折り返し、そこに古橋が突っ込んでヘッド、GKがかき出しはしたもののゴールラインを割っていて、あっという間に逆転に成功した。これが古橋亨梧のリーグ10点目。見事に2ケタゴールを達成した。

 その前田と古橋は64分まで全力でプレーしてピッチを去った。このタイミングで今度は旗手怜央がピッチに登場して左インサイドハーフとして攻守に体を張った。85分には惜しくも左に切れるが、ミドルシュートでハーツのゴールを脅かしている。

 69分にはオライリーのシュートがゴール左に飛び込んで勝利を引き寄せる3点目。90分にはジャコウマキスが蹴り込んで、結局4-1の圧勝で今季28勝目を手に入れた。

 これでセルティックは勝ち点を89に伸ばし、翌日に試合を控える2位レンジャーズとの勝ち点差をこの時点で9に広げた。得失点差は62と42で圧倒的にセルティックが優位。つまり、残り2試合で逆転される可能性はほとんどないのだ。5月8日にレンジャーズがダンディー・ユナイテッドに引き分け以下となれば、その時点でセルティックの優勝が決まる。

 2年ぶりの王座奪還へ、この時点でもう、ほとんどVなのである。