ブンデスリーガ2部(ドイツリーグ2部)の第30節が現地17日に行なわれ、板倉滉が所属するシャルケは敵地でダルムシュタットと対戦した。先制されたものの、リーグ随一の得点力を発揮したシャルケは逆転に成功。5-2で昇格のライバルとの重要な一戦に勝ち切った。

上写真=ボランチで先発し、フル出場を果たして勝利に貢献した板倉滉(写真◎Getty Images)

監督交代後、5連勝で首位キープ

 1年での1部復帰を目指す首位シャルケは、敵地での4位ダルムシュタットとの試合に臨んだ。29節終了時点で両者の勝ち点差は2。昇格に向けて重要な一戦に、板倉は3戦連続でボランチとして先発を果たした。

 シャルケは今季ここまで59得点を記録し、ダルムシュタットは57得点。得点数がリーグのトップと2位であり、前回対戦も6ゴールが生まれる打ち合いとなっており(シャルケ2-4ダルムシュタット)、今回も点の取り合いが予想されていた。果たしてその予想は的中する。先制ゴールはホームチームの方だった。

 11分に早速、フィリップ・ティーツがネットを揺らす。すると、その3分後にシャルケのシモン・テローデが取り返し、すぐさま同点に追いついた。29分に左サイドからロドリゴ・サラサールが上げたクロスを再びテローデがヘッドで叩いてシャルケが勝ち越しに成功。負けじとその5分後にティーツが決めてみせ、2-2の振り出しに戻った。

 互いに点を取り合う展開となるが、その後はシャルケだけがゴールを重ねる展開になっていく。前半終了直前の42分にマリウス・ビュルターがボックス内で持ち込み、左足を振り抜いて勝ち越すと(3-2)、後半早々の49分にもビュルターがゴールを決めてシャルケがリードを広げた。GKのキックが中盤の競り合いを経て相手ボックス内にこぼれたところで、相手DFとGKよりも早く反応。走り込みながら胸トラップで収めてそのまま蹴り込んだ。

 完全に勢いをつかんだシャルケは、シンプルな攻撃からもゴールを生みだしてしまう。テローデが相手背後にボールを送ると右サイド深い位置でビュルターが収め、ボックス右から持ち込んで、シュート。角度のない場所ながら逆サイドのネットに突き刺し、ハットトリックを達成。2点差をつけてみせた。

 昨年11月の対戦はホームで2-4と敗れたシャルケだが、その雪辱とばかりにゴールを重ねて、5-2で快勝。昇格のライバルを下して5連勝を飾り、首位を守るとともに1部復帰へ大きく前進した。

 フル出場した板倉も攻撃の局面ではビルドアップに加わってボールを前進させ、守備の局面では相手のクロスに対して下がって跳ね返す役割も担うなど、攻守両面で存在感を発揮。チームの中心選手の一人として勝利に貢献した。