スコティッシュ・プレミアシップの第33節が現地9日に行われ、首位セルティックはホームでセント・ジョンストンと対戦した。前半8分に旗手怜央が先制ゴールを決めると、前田大然も36分にゴールをマーク。終始、優勢だったセルティックは試合終盤に古橋亨梧も昨年12月以来の復帰を果たし、7発快勝。リーグ制覇に向けて力強く前進した。

上写真=約3か月半ぶりに復帰を果たした古橋亨梧(写真◎Getty Images)

昨年12月26日以来の公式戦復帰

 第20節、昨年12月26日のセント・ジョンストン戦で前半に右足ハムストリングを痛めて負傷交代した古橋が、ついに帰ってきた。4月9日、あの日と同じ相手をホームに迎えた試合で約3カ月半ぶりの実戦復帰を果たしたのだ。

 試合は古橋の復帰を祝うように、同朋の日本代表MF旗手のゴールで幕を開ける。開始8分、左サイドからグレッグ・テイラーが送ったクロスは相手DFにクリアされるが、すぐさまボールを回収し、ボックス内でパス交換。最後はボックス左から送ったグレッグのマイナスのパスを旗手が左足で逆サイドに蹴り込み、先制した。さらに22分には相手のバックパスを拾ったギオルゴス・ギアクマキスが追加点をスコア。2点のリードを奪った直後にギアクマキスが右足を痛めてリエル・アバダと交代することになってしまったが、セルティックの勢いは止まらなかった。

 36分には序盤からアグレッシブなプレッシングでチームに好リズムをもたらしていた前田がネットを揺らす。左サイドからジョッタが右足で上げたゴール方向に向かうクロスに飛び込み、ヘッドでチームの3点目を記録する。

 後半もセルティックペースで試合が進んでいった。51分に旗手が倒されて得たPKをヨシプ・ユラノビッチが沈めて4-0。直後に旗手はデイビッド・ターンブルと交代したが、縦横無尽にピッチを駆け、ゴールラッシュを導いた一人と言えた。70分にターンブルの右クロスをマット・オーリーがダイビングヘッドで決めて5-0。73分にもオーリーがボックス内で相手をかわして左足を振り抜き、6-0。ひいきチームが見せるゴールショーにスタンドは沸きに沸いたが、74分にスタジアム全体がひと際、大きな歓声に包まれる。

 サポーターも復帰を待ちわびたFWが登場した瞬間だった。ジョッタに代わって古橋がピッチに入ると、セルティックパークのボルテージは最高潮に達した。そして古橋は登場から4分後に、いきなりゴールにつながるプレーを披露してみせる。センターサークルでボールを受けるや前方を確認。迷わずロングボールを送る。そのボールに前田が反応し、一気の加速で相手DFと競り合いながら胸トラップ。ボックス内に落としたボールにアバダが反応してそのまま蹴り込み、チームの7点目を記録した。

 古橋→前田の連係からゴールも生まれ、まさに圧巻の7発快勝。今季前半の主役である古橋復帰も追い風にして、セルティックはいよいよシーズンのクライマックス、リーグのトップ6で争うセカンドステージに臨む。

◆スコットランド・プレミアシップのレギュレーション:12チームが3回戦総当りで33試合を戦い(ファーストステージ)、その後に上位6チーム(トップ6)と下位6チーム(ボトム6)に分かれて総当りで5試合を戦う(セカンドステージ)。最終順位は38試合の総勝ち点で決定される。