三笘薫が最高のアシストを決めた。4月3日、ベルギリーグ1部(ジュピラー・プロリーグ)のユニオン・サンジロワーズはアウェーでスタンダール・リエージュと対戦。先発を果たした三笘は先制点につながるCKを獲得し、後半はFWとしてプレーすると勝利を決定づける3点目をアシストする活躍を見せた。

上写真=3点目をアシストして勝利を決定づけた三笘薫(写真◎Getty Images)

豪州戦のドリブルのようにカットイン

 三笘薫が勝利を決定づけるアシストだ。2-1でリードして迎えた83分、ニールセンから左に出たパスが相手に当たって三笘の足元にこぼれてくる。そのままドリブルで持ち込んで、ワールドカップ予選のオーストラリア戦で見せた突破にも似た得意のカットインから、優しく中に横パス、これをニールセンが蹴り込んで3-1とした。

 ドリブルのスピードを落とさないまま、顔を上げて中の状況を見て確認し、左足で深く切り返して、走り込んできたニールセンへ右足でプレゼントパス。一連の動きはとてもスムーズで、余裕たっぷりだった。

 首位に立つユニオン・サンジロワーズが臨んだ、13位のスタンダール・リエージュとのアウェーゲーム。まず試合を動かすきっかけになったのが、三笘のドリブルだった。

 左ウイングバックとして先発すると、開始早々の8分に左サイド深くでサイドチェンジのパスを受けてから、この日最初のドリブル突破を仕掛けてCKを獲得。ニールセンのキックがクリアされるが、テウマが強烈な左足のダイレクトボレー、DFに当たってややコースが変わって転がり込み、ユニオンが9分に先制した。

 24分にはセットプレー絡みでスタンダールに同点とされて前半は1-1で折り返すが、三笘は守備で奮闘。低い位置から構えて前向きでディフェンスに出ていく場面が多く、足元に厳しくアタックしたり空中戦で競り合ったり、あるいはカウンターを仕掛けられたときにも俊足を生かして素早いプレスバックで対応した。攻撃ではなかなか出番がなかったが、39分には右からのセンタリングのこぼれ球から強烈なミドルシュートを放つなど、チャンスには絡んでいった。

 後半はポジションを変えて2トップの一角に入った。カウンター時のセカンドストライカー役になったり、ポスト役になって攻撃をスピードアップさせるプレーも見せて、追加点を狙い続けていった。70分にはCKからニューコープが決めてついに勝ち越し。そして、三笘のアシストによる3点目へとつながっていくのだった。

 三笘は89分までピッチに立って、3-1の勝利に大きく貢献。これでレギュラーシーズン1位が確定した。ユニオンにとっては昇格初年度で、三笘にとっては移籍1年目での達成。レギュラーシーズンの最終節を戦ったあとに、上位4チームがホーム・アンド・アウェーで戦うプレーオフでチャンピオンの座を目指す。