上写真=先発して87分までプレーしたフランクフルトの長谷部誠(写真◎Getty Images)
新布陣で臨むも勝利をつかめず
昨年12月12日のボルフスブルク戦以来勝利から見放されているシュツットガルトは、3-4-2-1から4-2-3-1にフォーメーションを変更。遠藤はボランチ、伊藤は左CBで先発し、勝利を目指した。対するフランクフルトも年明けから勝利がなく、勝ち点3をつかみたい状況。長谷部が3バックの中央で先発したものの、鎌田大地は負傷で欠場。チームの中心であるコスティッチも欠く中での試合となった。
先制したのはアウェーのフランクフルトだ。開始7分に左CKの場面でリンストロームのキックをエヌディカが決めた。敵陣でボールを回収をしては厚みのある攻撃を仕掛け、優位にゲームを進めていった。フランクフルトは好機をようやく結果につなげたのは前半終了間際だった。30分過ぎから徐々にボールを握り、チャンスを生み始めると、42分、敵陣右サイドの深い位置で得たFKを生かす。ヒューリッヒのキックに飛び込んだアントンが決めて試合を振り出しに戻した。
1-1で迎えた後半開始早々、再びフランクフルトがネットを揺らす。今度もまたCKからだった。レンツのボールを、後半からローデに代わって登場したフルスティッチがを左足ボレー。鮮やかなゴールで勝ち越しに成功した。
良い時間帯に追いつき、後半勝ち越しを狙ったフランクフルトにとっては出鼻はくじかれた形だが、下位から脱するためにギアを落とすことはしなかった。身長2メートルのFWカライジッチにボールを集め、相手ゴールに何度も迫る。すると70分に、ついにチームの特長を生かし切る形で再び同点に追いついた。遠藤から左サイドに開いた伊藤にパスが出て、伊藤は正確な左足キックで前線に張るカライジッチのボールを供給。カライジッチの落としから左サイドをパス交換で攻略し、最後はソサのクロスをゴール前に走り込んだカライジッチがヘッド。2-2とした。
常に先行し、ゲームを進めるフランクフルトか、それともその都度、粘り強く追いついたシュツットガルトか。残り20分、次の1点をどちらが取るかの勝負となったが、みたびフランクフルトが先行することになった。中盤のパス交換でフルスティッチがマークに来た遠藤をヒールパスで外し、ヤキッチが持ち上がると再びフルスティッチがボールを受け取り、ボックス外から左足でシュート。ボールはマブロパノスに当たってコースが変わってゴールイン。77分にアウェーチームが勝ち越しに成功した。
アディショナルタイムにFKの流れから伊藤が左足シュートを放つも、シュートはクロスバーの上へ。試合はそのまま3-2で決着し、フランクフルトが勝利。年明けから3戦未勝利だったが、点の取り合いを制して2022年公式戦初勝利を飾った。一方のシュツットガルトはこれでリーグ戦で6戦未勝利(1分け5敗)。なかなか低迷を脱することができずにいる。