プレミアリーグ(イングランド)の第21節が現地1日に行なわれ、冨安健洋が所属するアーセナルはホームで首位マンチェスター・シティと対戦した。新型コロナウイルス感染症の罹患が伝えられていた冨安はこの試合で復帰。右サイドバックとして先発し、フル出場で奮闘したが、アディショナルタイムに失点し、チームは1-2で敗れた。

上写真=デブライネのドリブルをスライディングで止める冨安健洋(写真◎Getty Images)

アディショナルタイムに決められる

 4位につけるアーセナルにとって首位に立つマンチェスター・シティとの試合はさらなる上位を目指すために重要なゲームだった。しかしアルテタ監督は先月29日に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認され、欠場。不安要素となったが、一方で冨安は先月18日以来の復帰を果たし、右サイドバックで先発した。

 先制したのは、ホームのアーセナルだった。31分、持ち上がったキーラン・ティアニーがカットインから中央にパスを通すと、ブカヨ・サカが左足ダイレクトで蹴り込み、ネットを揺らす。前半、アーセナルはショートカウンターから何度かいい形をつくり、シティのゴールに迫ってみせた。ポゼッションでは下回ったものの、効率の良い攻撃でチャンスを創出。冨安も20分にはダイレクトのクロスを見せるなど、攻撃に厚みを加えた。

 しかし1-0で折り返した後半、57分にボックス内にドリブルで進入したベルナルド・シウバをグラニト・ジャカが倒してしまった。VARを経てPKの判定が下され、これをリヤド・マフレズに決められる。ここから流れは完全にシティのものになった。その後、レフェリーにたびたび抗議の意思を示すなど、冷静さを欠くシーンが頻発。ガブリエウが立て続けにイエローカードを受けた結果、59分に退場となり、アーセナルが一人少ない状況になった。

 守る時間が長くなる中、それでもアーセナルは5バックを敷いて対応。集中したプレーでシティの波状攻撃を跳ね返し続ける。だが、後半のアディショナルタイムの90+3分、ついに防御壁が崩れた。ケビン・デブライネのクロスをロブ・ホールディングが頭で触ったものの、こぼれ球をロドリに蹴り込まれてしまう。

 一人少ない状況の中、耐え忍んでいたが、ドロー目前で失点。終了の笛が鳴った瞬間、アーセナルの選手たちはピッチに座り込み、シティの選手たちは歓喜に沸いた。シティはこれで11連勝。試合後のコントラストが、新年早々に行なわれたこの試合の重要性を示していた。