パリ・オリンピックでグループDのU-23日本代表が7月24日(現地時間)、U-23マリ代表と第2戦を戦った。初戦で5-0の大勝を収めた勢いそのままに、前半は攻めながらノーゴール。しかし、後半に山本理仁が先制すると、相手がPKを外したこともあって1-0で逃げ切り。これで連勝としてベスト8進出を決めた。

上写真=山本理仁(左)がこぼれ球に詰めて決勝ゴール!(写真◎Getty Images)

■2024年7月27日 パリ五輪・GS第2節(@スタッド・ド・ボルドー)
日本 1-0 マリ
得点:(日)山本理仁

GK小久保もビッグセーブ!

 3日前の初戦でパラグアイに5-0で勝利を収めていた日本は、マリにも勝ってベスト8進出だ!

 初戦から先発3人を入れ替え荒木遼太郎、山田楓喜、西尾隆矢を起用した日本は、いきなりチャンス。1分に左サイドの高い位置で奪って荒木とのワンツーで抜けた細谷真大がシュート、DFにブロックされたが、前から奪う意志を強く表明した。

 逆にこのプレスがひっくり返されると、マリの自慢のスピードを受ける展開に。ただ、冷静さを保って対応しながら、日本がテクニックとコンビネーションで押し込んでいく。左サイドは斉藤光毅がドリブルで翻弄し、右サイドは山田楓喜の左足のパスがマリの守備陣を崩していった。

 32分に山田のパスで細谷が抜け出し、34分に斉藤のカットインからシュート、37分に藤田譲瑠チマからのスルーパスで荒木が中央を割るなど、ゴールに迫るが、得点は生まれないまま前半を0-0で終えた。

 だが、後半に入ると一変。マリは前半は温存していたかのように、キックオフから惜しみなくパワーを掛けてきた。速さで押し込まれた日本が後手に回って逆にカウンターを狙う展開に持ち込まれると、57分に藤尾翔太と三戸舜介を投入して立て直しを図った。

 63分には大ピンチ。中央に潜り込まれてティエモコ・ディアラに鋭いシュートを打たれたが、GK小久保玲央ブライアンが左手一本でストップ。ファインセーブで空気を変えた。71分にはFKからチェキナ・ドゥンビアにヘッドで狙われたが、左ポストに救われた。

 ビッグチャンスは76分にやってきた。右サイドの裏に抜け出した細谷が落ち着いて折り返すと、三戸が至近距離からシュート。しかし、右足で押し込もうとしたボールが軸足に当たってしまい、ゴールにならずに三戸は頭を抱えた。

 しかし、ついに日本が均衡を破った。マリに疲れが見えた82分、細谷が右サイドを強引に突破して折り返すと、三戸には合わず、佐藤恵允のシュートはGKに弾かれたが、長い距離を走ってゴール前に入ってきた山本理仁がこぼれ球をねじ込んで、先制に成功した。

 90+2分、マリのムサ・ディアキテのシュートが、ブロックに入った川﨑颯太の左手に当たったとしてPKに。ドゥンビアのキックはしかし、左に外れて日本は九死に一生を得た。

 このまま1-0で逃げ切った日本は連勝として、勝ち点を6に。これでグループステージ突破を決定した。

▼出場メンバー
・日本◎GK小久保玲央ブライアン、DF関根大輝、西尾隆矢、高井幸大、大畑歩夢 MF藤田譲瑠チマ、山本理仁(89分:川﨑颯太)、荒木遼太郎(57分:三戸舜介) FW山田楓喜(69分:佐藤恵允)、細谷真大、斉藤光毅(57分:藤尾翔太)