パリ・オリンピックで開会に先駆けて始まったサッカー競技。23歳以下のチームで戦う大会で、7月24日(現地時間)、グループDの日本が初戦で南米予選1位のパラグアイと対戦した。1968年メキシコ大会以来のメダル獲得を狙う日本は、いきなり5-0の圧勝スタートを切った。

上写真=日本は大量5ゴールで初戦をものにした(写真◎Getty Images)

■2024年7月24日 パリ五輪・GS第1節(@スタッド・ド・ボルドー)
日本 5-0 パラグアイ
得点:(日)三戸舜介2、山本理仁、藤尾翔太2

斉藤光毅が2アシスト!

 日本が大量5ゴールで圧勝スタートだ。

 5分に山本理仁の左CKを関根大輝がニアで鋭くヘッド、GKに弾かれるが、まず日本がスタンドを沸かせた。

 このあとはお互いに様子見の時間が続いたが、18分、日本が先制する。

 このチームらしい、鮮やかな崩しだった。斉藤光毅のスルーパスで左深くに入った大畑歩夢が落ち着いてマイナスに送ると、ペナルティーエリアの中でフリーになっていた三戸舜介が右足の鋭いシュートでニアサイドを抜いて、見事に先制した。

 25分には追い風が吹いた。平河悠へのレイトタックルでパラグアイのMFウィデル・ビエラが一発退場に。日本は早い時間で数的優位を得た。平河は一度はプレーに戻ったものの、プレー続行がかなわず35分に佐藤恵允に交代。負傷の状況が心配される。

 パラグアイは日本のクイックネスについて来ることができず、ファウルを頻発。日本は落ち着いてボールを散らしながら緩急をつけて追加点を狙っていった。

 後半に入ると、1点を追うパラグアイがロングキックによるカウンターとセットプレーを中心にゴールに迫ってくる。これをGK小久保玲央ブライアンを中心に食い止めると、55分には右を破って再び三戸がゴールを割るが、中央に送った関根がオフサイドでゴールにはならず。

 だが、再び三戸が決めてみせた。63分の連続攻撃から左サイドを斉藤が突破、ふわりと浮かせたセンタリングを送ると、中央で三戸がヘッドで押し込んで、待望の追加点を手にした。後半はなかなかリズムが出なかっただけに、貴重なゴールになった。

 65分には再び三戸がカウンターから中央を抜け出してドリブルシュートを放つが、左に切れてハットトリックはならず。

 それでも69分、今度は右サイドから3点目を決めてみせた。佐藤が右サイドを突破してマイナスへ、中央で斉藤が受けてターンして優しく落とすと、山本理仁がミドルシュートをゴール右にねじ込んで、リードを広げた。

 これで終わらないのがいまの日本の強さだ。81分、右からの荒木遼太郎のFKに藤尾翔太がヘッドで押し込めば、87分にも細谷真大のスルーパスに藤尾が抜け出して、GKとの1対1を制して蹴り込んだ。

 日本は数的優位を生かした余裕の試合運びと大量ゴールで、堅守で鳴らしたパラグアイを圧倒し、最高のスタートを切った。

▼出場メンバー
・日本◎GK小久保玲央ブライアン、DF関根大輝、高井幸大、木村誠二、大畑歩夢(81分:西尾隆矢) MF藤田譲瑠チマ、山本理仁(73分:川﨑颯太)、三戸舜介(73分:藤尾翔太) FW平河悠(35分:佐藤恵允)、細谷真大、斉藤光毅(73分:荒木遼太郎)