上写真＝終盤、猛攻を仕掛けた日本だったが、ゴールは遠く韓国に０−１で敗れた（写真◎AFC）
■2024年４月22日 U23アジアカップ・GS第3戦
U23日本 ０ー１ U23韓国
得点:（韓）キム・ミヌ
打てども打てどもゴールは遠く…
２連勝で、すでに準々決勝進出を決めているものの、宿敵・韓国が相手であり、勝てば１位でグループステージを突破できるという意味でも、日本にとっては負けられない試合だった。
第２戦のUAE戦から７人先発メンバーを変更。GK野澤やDF半田、MF田中らは大会初出場となった。
日本が４−３−３、韓国は３−４−２−１のフォーメーションを採用。守備の局面では日本が４−４−２でプレッシャーをかけているのに対し、韓国は５−４−１で構えて守る形が多かった。
試合開始直後から互いにボールを動かす意思を示したが、日本は左サイドから何度も敵陣深い位置にボールを運んだ。左サイドバックの内野貴と左ウイングの平河の関係がよく、状況に応じて内と外を使い分けてチャンスを築いていった。
ただ、最終ラインに５人が並ぶ韓国の人垣を越えることは難しく、いい形でシュートにつなげることはできない。一方で韓国も攻めに転じた際にはソリッドに守る日本相手に攻め筋を見つけられず、時折使うロングボールも効果的な場所へ送ることができなかった。
前半は０−０で終了。やや慎重に戦った印象の45分を終えて迎えた後半、球際の争いが激しさを増していく。韓国が58分と62分で３人を交代、対する日本は63分に３人替えを実施。直後の64分に藤尾の右クロスに松木が飛び込む決定機を作り出したが、うまく捉えられず。一方で67分には逆に左サイドを破られ、ファン・ソンジンにゴール前でヘッドを許す。こちらもうまくミートしなかったため、ネットは揺れなかったが、選手交代を機にゴール前の攻防が増え始めた。
得点の予感が漂い始めた中、均衡を破ったのは韓国だった。日本が左ＣＫを与えた75分。イ・テソクが蹴った高い軌道のボールに対して、GK野澤がかぶる形になり、ファーサイドで構えていたキム・ミヌにヘディングを許してしまった。
残りはアディショナルタイムも合わせて15分あまり。１点を追う日本は、内野航に代えて細谷、荒木に代えて山本理を投入し、攻撃の活性化を図った。
83分には藤尾の突破から細谷、佐藤が連続でシュートしたが、韓国の体を張った守りの前にネットを揺することはできず。85分にも藤尾の突破から藤田のシュートにつなげ、86分には左ＣＫから細谷がヘッドで狙ったが、いずれも韓国ゴールを破ることはできなかった。
９分のアディショナルタイムも含め、終盤は完全に日本のペースだった。韓国の選手たちには疲労の色が見える中で、シュートを積極的に放ち、90＋７分に放った佐藤のヘッドもポストに嫌われ、最後までゴールは遠いままだった。
試合は０−１で決着。日本は攻めきれず、韓国に惜敗した。この結果、グループＢの１位は韓国、２位が日本となり、準々決勝は韓国がＡ組２位のインドネシア、日本はＡ組１位の開催国カタールと対戦することになった（試合は現地25日）。
▼出場メンバー
・U23日本◎DF野澤大志ブランドン、DF半田陸、鈴木海音、高井幸大、内野貴史、MF田中聡（63分:松木玖生）、川崎颯太（63分:藤田譲瑠チマ）、荒木遼太郎（77分:山本理仁）、FW藤尾翔太、内野航太郎（77分:細谷真大）、平河悠（63分:佐藤恵允）