今年5月に開催されたU-20ワールドカップでは自らの力を発揮できずに終わった。悔しさを胸に研鑽を積み、今回初めてパリ五輪世代の代表チームの招集を受けた。若きストライカーは強い決意を持って18日のU-22アルゼンチン戦に臨む。

上写真=今回の活動で自身の力を示したいと話した福田師王(写真◎飯尾篤史)

僕も最終的にA代表で

 満を持しての初招集――。そう言ってもいいかもしれない。ボルシア・メンヘングラードバッハに所属するFWの福田師王がU-22日本代表に初合流した。

 代表チームに選出されるのは今年5月のU-20ワールドカップ以来、半年ぶりのこと。待ち望んだ瞬間だった。

「(U-22日本代表のことは)頭の中にはずっとありました。日本を背負って戦うことに憧れているんでパリ五輪は絶対に出たいですね」

 半年前のU-20ワールドカップでは無得点に終わっただけでなく、先発出場の機会すらなかった。

「アルゼンチンでは誰よりも悔しい思いをしたんで……」

 だからこそ、再び日本を背負って国際舞台で戦う瞬間を待ちわびていたのだ。

 神村学園高からJリーグを経由せずに今年1月に加入したボルシアMGでは、まずはU-19チームに所属。今シーズンからはセカンドチーム(U-23)の一員となり、ここまで10試合に出場、3得点1アシストをマーク。トップチームの練習に呼ばれる機会も増えている。

 そんな生粋のストライカーに、大岩剛監督も大きな期待を寄せている。2年前、大岩監督がU-18日本代表を率いていた頃、福田を指導したことがあるのだ。

「彼が神村学園高校にいた頃で、まだ荒削りだったが、得点を取ることに関しては高校レベルにはないと感じていた。今は、その点を取るという特徴を残しつつ、トランディションの部分は目に見えて成長している。体つきも一回り大きくなった印象を受けた」

 そのコメントを報道で知ったという福田は「期待に応えることが大事。結果で示していきたい」と力強く活躍を誓った。

 合宿初日となった13日の午前中には、同ポジションの細谷真大がA代表に追加招集され、チームを離れた。それも刺激となっている。

「地道にこの世代で結果を残して。僕も最終的にはA代表を目指しているんで。絶対に入るんで。頑張りたいと思います」

 18日の対戦相手はU-22アルゼンチン。自身の実力を測るには格好の相手だろう。

「ここで結果を残して、自チームに帰ったらすぐトップチームでデビューしたい」

 このアルゼンチン戦で代表チームでもクラブでも駆け上がっていくきっかけをつかむつもりだ。

取材・文◎飯尾篤史