日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長が6日、東京五輪の男子サッカー競技の3位決定戦、U-24日本代表対U-24メキシコ代表の試合後にコメントを発表。「取り組まなければならないことが数多くある」と決意を示した。

上写真=東京五輪での戦いを終えたU-24日本代表についてコメントを発表したJFAの田嶋幸三会長

協会が覚悟を持って取り組まなければ

 JFAの田嶋会長が東京五輪の男子サッカー競技で4位という成績に終わったことを受けて、コメントを発表した。

「大会を通じて全力を出し尽くして6試合を戦い抜いた選手たちに感謝したい。全力で立ち向かったからこそ分かったスペインやメキシコとの差がある。こうした差を埋めていくために、選手育成や指導者養成をはじめ、日本サッカー協会が覚悟を持って取り組まなければならないことが数多くある」

 自国開催であり、チームを率いる森保一監督、選手たちも金メダルの獲得を目標に掲げてきた。しかし準決勝でスペインに敗れ、3位決定戦でもメキシコに屈した。1次ラウンドで唯一の3連勝を飾ったが、ノックアウトラウンドではニュージーランド戦にPK勝利したものの、世界との差はまだまだ大きいと痛感することになった。

「選手たちが持てる力を存分に出し尽くせるように今日までチームを引っ張ってきた森保監督、チームスタッフ全員にも感謝したい。選手たちは明日から所属クラブに戻ってそれぞれの戦いが、そして、日本代表はワールドカップ予選の準備が始まる。日本サッカー全体で歩みを止めずに成長を続けていかなければならない。日本開催でありながらスタジアムで応援いただく機会がなかったことはとても残念だったが、TVの前で応援してくれた多くの皆様にあらためて感謝をお伝えしたい」

 1次ラウンドでは日本の長所や特長が出た。アグレッシブな守備や2列目のモビリティーと連動性。それは世界の舞台でも通用する部分がある。一方で、トップレベルの戦いやハードなスケジュールの中で悪ければ悪いなりに勝利を拾うような術や戦術的な幅がまだまだ足りないことを痛感させられた。田嶋会長の決意表明とも取れるコメントは、それらの習得に協会としても真正面から取り組んでいくということだろう。

 秋にはカタール・ワールドカップの最終予選が始まる。今回の結果をしっかりと受け止め、日本サッカーをさらに進化、発展させていくと田嶋会長は誓った。