U-24日本代表GK谷晃生が、7月14日のオンライン会見で報道陣の質問に答えた。正GKとして東京五輪に臨むことが予想される中、強化試合で喫した1失点を教訓に、本番までのレベルアップを期している。

上写真=U-24ホンジュラス代表戦での失点直前のシーン。これを教訓に本番を目指す(写真◎JMPA毛受亮介)

「より良い判断ができるように」

 U-24日本代表は7月12日にU-24ホンジュラス代表と対戦し、3-1で勝利を収めた。フル出場した谷は「ゴールキーパーとしての難しさと面白さを感じた90分間だったのかなと思う」とコメント。「ビルドアップで、ボランチが落ちてくるタイミングや、センターバックに(パスを)つけるタイミングなどは良かったと思う」と収穫を口にした。

 一方、2-0で折り返した後半の65分に失点し、一時1点差に詰め寄られた。「後半、押し込まれる時間帯が増えて、自陣で試合が進むことが少しずつ増えてきた中で、ああやって失点してしまうとゲームが難しくなる」と語り、「ああいったところで、しっかり良い判断で失点を防げたら、より良い流れにできたのかなと思う」と反省点を口にしている。

 失点は、自陣ペナルティーエリア近くでのDF吉田麻也とMF遠藤航のパス交換のミスが発端。エリア内へ走り込んだ相手選手へのスルーパスに対し、谷はわずかに間合いを詰めた後はゴールエリア内で動かず対応したが、シュートをブロックしたこぼれ球を、戻ってきたDF冨安健洋がクリアし切れずにオウンゴールとなった。

 ただ、谷が止まらずにボールにチャレンジしていれば、先にボールに触ることができた可能性が高い。その点について問われると「前でチャレンジしていれば、なんてことのないプレーだった」と振り返っている。

 さらに「いち早くポジションを修正して、より良い狙いを持ってやれたら、さらに良い判断になったと思う」とも語った。その上で「本大会になって、もっとプレッシャーがかかると、より足が動かなくなったり、判断が遅れてくると思う。そういった中でも、もっとアグレッシブにプレーできるように、より良い予測と、より良い判断ができるように、準備をもっと高めていければ」と今後のポイントを挙げている。

 最終ラインの吉田、冨安、DF酒井宏樹はA代表の主力であり、「皆さんが見ていて感じる存在感や安心感は、それ以上に僕が後ろで見ていて、一番感じている」という。とはいえ「頼ってばかりはいられないですし、僕自身が頼もしいと思われる存在にならなければいけない」ときっぱり。「後ろから自分が見えているものをしっかり伝えて、90分間やり通せるか。最後に自分がゴールを守る仕事ができれば一番」と本番を見据えた。