U-24日本代表の合宿が31日、千葉県内でスタートした。初日の練習前には菅原由勢がオンラインで取材に応じた。オーバーエイジでポジションが重なる酒井宏樹が選ばれたが、ポジション争いに「打ち勝っていかなければいけない」と意欲を示した。

上写真=初日トレーニングではつらつとした動きを見せていた菅原由勢(写真◎サッカーマガジン)

相手のボックス付近で怖さが出せる選手に

 U-24日本代表に加わるオーバーエイジ(OA)は、CBの吉田麻也、ボランチの遠藤航、そして右サイドバックの酒井宏樹の3人になった。チームの戦力アップを期待されて選ばれていることを考えれば、当然ながらポジションの重なるオリンピックエイジの選手たちは、より熾烈な競争に臨むことになる。メンバー生き残りをかけた今回の6月シリーズでアピールすることはマストだ。

 右サイドバックの菅原は、A代表の主軸である酒井、さらに右サイドバックを兼任できるCB冨安健洋らとは異なる自分の魅力をしっかり示す必要がある。

「日本のことを考えればすごく、素晴らしい戦力が来たと思います。でも僕の視点から考えたら、同じポジション。競争のある世界なので、そこには打ちに勝っていかなければいけない。酒井選手に打ち勝たなければ、というのはメンバー発表の時点で感じていました。僕のプレーを最大限生かして、しっかりメンバーに食い込めるようにという強い気持ちがあります」

 酒井という大きな壁に挑む覚悟はできている。

「もちろん、僕自身まだまだ成長が必要だとも感じていて、酒井選手から学ぶことも非常に多いです。すごく勉強させてもらっている立場でもあります。とはいえ、やっぱり同じポジションなので負けないように、強い気持ちは持っています」

 良い部分を学び、盗み、そして競争に打ち勝っていくつもりだ。

「攻撃面の特長で言えば、酒井選手と似ていると思っていて、ミャンマー戦でPKを獲得しましたけど、僕もああいう攻撃的な姿勢というか、ペナルティーボックスにサイドバックながら入って行って、ゴール前で仕事をするというところが強みでもあると思います。そこは負けてはいけないところだと。守備はまだまだ酒井選手に及ばないと思いますけど、オランダに行って(=AZに加入して)、色んな選手とやってきて、毎月毎月、成長は感じていました。攻撃面で負けないようにして、守備面も、攻守両面に関わって自分の良さを出していければ」

 オランダでの経験が自信になっている。ヨーロッパリーグ出場やリーグでさまざまな相手と対峙したことで自らの成長を感じるという。その成果を、まずは6月の活動でしっかり出していく。

「攻撃面はさらに、クオリティーが上がったと思っています。ビルドアップもそうだし、相手のペナルティーボックス付近でも、だいぶ怖さが出せるような選手になったと、まだまだですけど、感じています。守備面でも、まだやられるシーンはたくさんありますし、課題としている部分は多いですけど、(オランダに)来た当時や、去年と比べたら、確実によくなっています。激しさも徐々に身についてきている」

 酒井は見習うべき存在。ただ、今回は競争相手。菅原由勢にしか出せない色を示し、違いを見せる。