U-24日本代表の食野亮太郎がU-24アルゼンチン代表との第2戦を前にオンライン取材に応じた。今回の代表活動に強い決意を持って臨んでいるFWは、昨年のU-23アジア選手権以降、積み上げてきたものをしっかり示したいと語った。

上写真=U-24アルゼンチン代表との第2戦に向けてトレーニングする食野亮太郎(写真◎JFA)

どんどん仕掛けていきたい

 今回の代表活動は、食野にとって2020年1月にタイで行なわれたU-23アジア選手権以来となる。グループステージ敗退で屈辱を味わった大会だ。

「一人ひとりの個のレベルアップが必要だと、特に自分は感じました。自分の特長であるドリブルだったり、シュートだったり、数字に直接つなげることが必要だと思ってポルトガルに行きました。日々こだわってシュート練習や積極的な仕掛けとか、点をどんな形からでも奪えるように。個の土台を大きくしようとしてきた、この1年ちょっとでした」

 タイで開催された同大会で足りないものを自覚し、個を磨くことに注力してきた。昨年9月にスコットランドのハート・オブ・ミドロシアンからポルトガルのリオ・アヴェFCへ移籍したのも成長を求めたためだったという。ただ、今季のリーグ戦は14試合に出場しながら、先発は3試合に留まり、得点も3ゴールのみ。本領を発揮するまでには至っていない。

 自身も満足する成績ではないと自覚するからだろう。今回の招集に「強い気持ちで活動に参加させてもらっています」と語る。「特に僕は自分のチームでも出ていないなかで呼んでもらったので、少しでも代表活動を通して成長して、アピールもしていこうという気持ちで来ています」と、並々ならぬ思いを抱く。

 26日のU-24アルゼンチン戦には78分から登場した。時間が短く、さしたるインパクトも残せなかったのは事実だが、それでも「ピッチレベルでは自分たちが予想してきたよりも速かったというのが正直なところ」とそのスピードを体感し、「守備で足を出してくる間合い」の違いを確認することができた。第2戦へ向けて、対アルゼンチンのデータ収集は済ませている。

「自分のポジションはゴールやアシストが求められるポジション。直接関われるようなプレーを心がけて、どんどん仕掛けていきたい」 

 29日のアルゼンチンとの再戦は、食野が大きくしてきた「個の土台」を示す機会になる。