U-24日本代表が合宿2日目を迎えた。海外組も全員が合流。千葉県内でトレーニングを行なったが、初日から参加している海外組の板倉滉がオンライン取材に登場。強豪U-24アルゼンチン代表との試合に向けて意気込みを語った。

上写真=海外組の中では唯一、初日から合宿に合流していた板倉滉(写真提供◎JFA)

ベストで臨んで完敗したU-22コロンビア戦

 2019年11月、U-24日本代表は国内で初めて強化試合を行なった。すでにA代表でプレーする堂安律や久保建英、中山雄太ら海外組を招集し、コロンビア(U-22)と対戦。当時のベストメンバーがそろったが、結果は0-2で完敗。東京五輪で金メダルを目指すと公言するチームが厳しい現実を突きつけられることになった。

 その試合に、板倉も海外組として出場している。2019年1月にオランダのフローニンゲンに加入。コロンビア戦の当時は所属クラブでも徐々に頭角を現し、存在感を高めていた時期でもあり、自分の成長を確かめ、そしてチームに還元する機会とも言えた。だが、結果は、前述の通り。

 あれから1年4カ月の時を経て、今回再び国内で強化試合が行なわれる。堂安は負傷により参加辞退となったが、あのときと同様に海外組と国内組が融合し、現状のベストメンバーがそろった。しかも、コロンビア以上の強豪、南米予選1位のアルゼンチンが相手だ。

「コロンビア戦は、みんなが優勝を目標に掲げている中での敗戦でした。あそこで自分たちはまだまだだぞというところに気づけた。あれから時間が経ち、その間にいろいろな選手が試合に出て個人の力を伸ばしてきている。本当にアルゼンチン戦まで短い期間ですけど、内容をギュッと濃いものにして、コミュニケーションを多くとって、コロンビア戦とはまた違うものが見せられると思います」

「まだまだ」だと自覚した選手たちは、その後、各々で研鑽を積んできた。板倉ももちろん、その一人だ。フィジカル面での強化も図り、たくましさは増している。

「(フィジカル面での手応えは?)1対1で戦えると自分では思っています。ディフェンスの選手なので9回守れていても1回の失敗でやられたら終わり。できるところでの基礎作りはやっているし、次のアルゼンチン戦やフローニンゲンでのプレーでもそうですが、どの相手とやっても負けないようにという気持ちでやっています。そこはオランダでやって自分自身の強みになったかなと思います」

 自信も、当時より大きく膨らんでいる。

「やはり僕らが目指しているのは金メダル。もちろんアルゼンチンはいいチームだと思うし、強いチームだと思いますけど、そういう相手を倒していかないといけない。オリンピックで金メダルを取る上でも、今回はすごくいい機会。とにかくこの短い期間でチームメイトとコミュニケーションをとって、チームをいい状態にしてアルゼンチンを倒せるようにしたい」

 オリンピック開幕を4カ月後に控えるタイミングで実現した強豪国との強化試合。金メダルまでの距離はコロンビア戦当時よりも縮まったているのか。自身とチームの成長を実感する機会としたい。