上写真=イギリス2日目のトレーニング中の伊東純也(写真◎青山知雄)
名波さんにシャドーもウイングバックも両方の準備を、と
所属するゲンクで充実の時間を過ごし、伊東純也は日本代表に合流した。イギリス遠征2日目の練習を終えて取材に応じ、質問に応える表情も明るい。
昨年の代表活動はケガもあってなかなかベストな状態で参加できなかった。しかし、「今年に入ってケガから復帰して、試合もずっと出ていて、コンディション的には良くなってきていると思う。またしっかり結果を出せればいいかなと思います」と本人も語った通り、今回は違う。クラブでの連戦も「無理することなくできた」と、自身の体を冷静にコントロールできている手応えがあるようだ。
メンバーの中で上から2番目となる33歳という年齢についても、「数字だけちょっと重く(笑)。とくに体とかは大丈夫」と自然体で向き合い、自慢のスピードについても「年齢でなくなるかはわからないですけど。永井謙佑選手もまだ速いですし。落ちてはないと思いますけど。どうすかね? あんまりわからないです」と笑みをこぼした。
南野拓実、久保建英が不在の今遠征では、ウイングバックのほか、シャドーの役割を求められそうだが、本人は至って前向きだ。
「(コーチの)名波(浩)さんにも、シャドーもウイングバックも両方できるように準備してほしいと言われていたので、どっちに入ってもいい準備はできるようにしたい。ブラジル戦の時は結構、サプライズ的な感じでシャドーをやったんですけど、今は両方イメージしてやればいい」と受け止めている。サイド専従ではなく、中へ入り込んで堂安律らとポジションを入れ替えるイメージもすでに持っており、「サイドに流れて律とかとだったら、うまくポジション交換しながらやれたり、そういうところはイメージしてやれればいい」と話す。
また、主力にケガ人が相次ぐ中、チームにおける自分の立ち位置を問われると、「経験の部分だったら、やっぱり試合数でいったら多分、一番ある方なんで、プレーでしっかり引っ張っていければいい」と、牽引車となる自覚を口にした。その視線は、個人のパフォーマンスだけでなく、チーム全体にも向けられている。
「やっぱり上を目指してやってる分、1個1個が大事になってきますし、チームとしてまとまるのも大事ですけど、若い選手にはチャンスがあると思うんで、そういう競争とかで、もっとチームの底上げできればいいかなと思います」
「個人的には、またしっかり結果を出すことしか考えてなくて」。3カ月後に迫った北中米W杯の本大会に向けて、自らの決意をプレーで示そうとしている。チャンスを作り、勝利に直結する仕事を完遂する。その事実を一つずつ積み重ねた先に、日本代表が目標に掲げる「最高の景色」が待っている。まだ寒いイギリスの冷涼な空気の中で、伊東は再び静かに試合への準備を整えていた。
取材◎佐藤景[現地]