上写真＝早川友基は2試合連続出場。仲間とともにどちらも完封勝利をもたらした（写真◎高野 徹）
■2025年11月18日 国際親善試合（観衆53,508人／＠国立）
日本 3-0 ボリビア
得点：（日）鎌田大地、町野修斗、中村敬斗
「自分でなるべくタメを作って」
ガーナ戦に続き、ボリビア戦でもゴールを守ったのは早川友基だった。そして、どちらも完封勝利。
「個人のパフォーマンスよりもそっちの方がより重視していたことでもあります。代表の舞台でキーパーがいきなり替わったから失点して、では話にならないので、まずキーパーとしての役割をやるということはできたかなと思います」
鈴木彩艶が左手の骨折で、大迫敬介が天皇杯準決勝に進出したことで選出されなかった。10月シリーズのGKのうち、唯一、継続してメンバーに入って、最優先事項である「無失点」のミッションを完遂した。
「まずは自分がしっかり試合に出て、1試合目で勝ったことが大きかったと思います。ボールが来なかった中でも自分がやれること、チームにもたらすことは明確にできていたからこそ、こうやって（ボリビア戦も）出番をもらえたと思います。今回のように急に彩艶がケガでいなくなって、サコ（大迫）が代表にいなくて、こうやってチャンスが巡ってきたときに、しっかりパフォーマンスを発揮することが重要だと思います」
自分に誠実に向き合ってきた正しさを、11月の2試合で鮮やかに証明してみせた。
初戦のガーナ戦で自身の課題に挙げたのが、キックの質。それをボリビア戦でしっかりと修正してきた。
「相手との距離感も落ち着いて見ることができて、相手のプレッシャーの掛け方やスピード感を見ながらプレーできたと思っています」
そうして生まれた余裕のおかげで、自分のプレーにも変化を加えることができた。
「相手の先頭の選手が（谷口）彰悟さんを消しながら来ていたので、自分でなるべくタメを作って、（南野）拓実くんがサイドに落ちてくるときに必ずフリーで前進できているという形はあったので、いかにそこに持っていくかを考えながらやっていました。相手もそれを消してくると、（板倉）滉くんに前進してもらう形だったり、逆に前半は自分がスペースに蹴って（小川）航基くんに落としてもらうボールだったり、後半の（上田）綺世に入れるボールだったり、そこの使い分けは相手の出方や時間帯、自分たちのペース配分を見ながらやれたと思います」
まさにチャンスの神様の前髪をしっかりつかんだ180分。ワールドカップに向けたチーム力の底上げを象徴するようなダブル完封劇だった。