サッカー日本代表は14日、愛知・豊田スタジアムでガーナ代表と対戦した。前半に南野拓実がネットを揺らし、後半に堂安律が追加点。選手を交代させながらも集中力と強度を最後まで維持した日本がそのまま2−0で勝利を飾った。

上写真=ゲームキャプテンを務め、先制点を決めた南野拓実(写真◎毛受亮介)

■2025年11月14日 国際親善試合(観衆40,030人/@豊田ス)
日本 2−0 ガーナ
得点:(日)南野拓実、堂安律

攻守のバランスが最後まで崩れず

 ブラジル戦の先発から2人代え(鎌田大地→田中、鈴木彩艶→早川)、ガーナ戦に臨んだ日本は狙い通り、先制点をスコアした。16分、佐野がボール奪取に成功すると、そのままドリブルで運び、左の南野へ展開。南野がボックスやや左から冷静に蹴り込み、ゴールを奪った。

 この場面、南野の正確なシュートも光ったが、佐野の豊富な運動量と鋭いアプローチでボールを刈り取る力と前に運ぶ力も光った。

 ハイプレスだけではなく、状況に応じて4−5−1のブロックを組み上げる日本の守備は固く、スコアは1−0と最少の点差に留まったものの、シュート数は6対3(枠内2対0)と、前半を日本のペースで終えた。

 後半、メンバー交代せず、日本は2点目を取りにいった。54分にガーナにアクシデントが起こる。田中がボックス外からミドルシュートを狙うと、死角からガーナのフランシス・アブが足を出して止めにかかった。田中はその足を思い切り振る形となり、アブが負傷。しばらく治療ために試合が中断し、そのまま交代することになった。

 試合の途切れたために、流れが変わることが心配されたが、日本は集中力を保ち、60分に追加点を奪う。左サイドで相手の縦パスを鈴木がカットすると、中村、上田を経由したボールがボックス手前の久保へ届けられる。久保はためを作ってサポートに来た堂安に展開。堂安がボックス右から鋭く左足を振り抜き、ネットを射抜いた。

 2−0とした日本は68分に堂安に代えて菅原、田中に代えて藤田を投入。さらに75分には上田に代えて後藤、南野に代えて安藤(安藤は左CBに入り、鈴木が左ウイングに移動)、久保に代えて北野と代表のキャリアの浅い選手たちをピッチに送り、選手層の拡充を図った。82分には中村に代えて19歳の佐藤も投入。リードを奪い、しっかり複数の選手を試した日本がそのまま試合をクローズし、勝利を飾った。

 2キャップ目となるGK早川が無失点を実現し、後藤と北野が代表デビュー。攻守のバランスも最後まで崩れることなく、日本にとっては収穫の多い試合となった。

▼出場メンバー
・日本◎GK早川友基、DF渡辺剛、谷口彰悟、鈴木淳之介、MF堂安律(68分:菅原由勢)、佐野海舟、田中碧(68分:藤田譲瑠チマ)、中村敬斗(82分:佐藤龍之介)、久保建英(75分:北野颯太)、南野拓実(75分:安藤智哉)、FW上田綺世(75分:後藤啓介)