ブラジルとの親善試合を翌日に控え、日本代表は10月13日に味の素スタジアムで前日練習を行った。GK鈴木彩艶がパラグアイ戦に続いて2試合連続で出場するかが注目されるが、相手が強いからこそ自分の強みをぶつけていくつもりだ。

上写真=鈴木彩艶がブラジルの猛攻をどう止めるかに注目だ(写真◎青山知雄)

自分の反省としては…

 ブラジルにはビニシウス・ジュニオール、ロドリゴ(ともにレアル・マドリード=スペイン)、エステバン(チェルシー=イングランド)ら、世界最高峰のアタッカーが揃っている。

 そこで、日本の守護神の出番となる。鈴木彩艶は彼らとの勝負を楽しみに待っている。

「シュートが、ボールがいっぱい飛んでくるところでは自分のプレー機会が増えると思いますし、自分としてはやりがいのある相手だと思うので、そこは強いメンタリティーがあります」

 10月10日のテストマッチで、ブラジルは韓国から5ゴールも奪っている。彼らの特徴をどう解釈しているのか。 

「スピード感といい、タイミングといい、テクニックといい、本当にすべてが揃っていると思います」

 パーフェクトな選手たちが居並ぶそんなアタッカー陣を前に、堂々と立ちはだかるつもりだ。

「キーパーの裏をついてくるようなプレーをしてくると思うんですけど、それを意識しすぎて凡事徹底ができなくなるのが非常にダメなことだと思うので、まずは自分が止められる範囲をしっかりと守るところは、基本に立ち返ってやりたいなと思います」

 10月10日のパラグアイ戦では2-2で引き分けたが、失点を食らっている。その反省をすぐさまブラジル戦に生かす強い意志がある。最初の失点は、裏抜けしてきたミゲル・アルミロンにミドルパスが届き、そのまま流し込まれた。

「自分の反省としては、相手のコントロールが後ろになったときにアタックにいったほうがより防げる可能性が高かったという可能性はありました」

 トラップが少しだけ体の横方向に流れたときに、自分が前に出るべきだったという反省だ。2点目は向かって左からの高速クロスをディエゴ・ゴメスにヘッドでたたき込まれた。

「2失点目に関しては、最初にクロスを狙おうとしてきたときのポジショニングが良かったんですけど、そこで相手が一つ持ち出したときに下がるタイミングを自分としてはうまく作れなくて、少しポジショニングが高くなってしまって。でも、そこはクリアにしっかりと振り返りができたので、今後に生かしたいなと」

 その細やかな修正が、ブラジルの強烈なアタッカーと対峙したときにどう生きるか。そこがゴールキーピングの見どころになりそうだ。