9月9日(現地時間)、日本はアメリカとアウェーで国際親善試合を戦って、0-2で完敗した。もっと厳しい結果になってもおかしくなかったが、立ちはだかったのは大迫敬介。鈴木彩艶とのハイレベルな守護神争いを繰り広げていく。

上写真=少なくとも6度のファインセーブ。大迫敬介が印象的な守備を連発した(写真◎Getty Images)

■2025年9月9日 国際親善試合(観衆20,192人/@コロンバス)
アメリカ 2-0 日本
得点:(ア)アレックス・センデハス、フォラリン・バログン

「自分が勝たせられるように」

 18分、フォラリン・バログンの至近距離からのシュートをブロック。48分、クリスチャン・プリシッチに日本の右の角度のないところからのシュートを放たれたが防いだ。53分にまたもプリシッチに同じように迫られるが、シュートを右足で跳ね返した。

 78分、ジャック・マクグリンのダイレクトシュートが瀬古歩夢に当たってコースが変わったが、右に横っ飛びして右手一本でかき出した。86分にはダミオン・ダウンズの至近距離からのシュートを正面で止め、88分にはセルジーニョ・デストの右からのシュートを左手でストップした。

 これだけ止めても、大迫敬介は悔しかった。

「結果として2失点して負けてるので、すごく悔しいです」

 30分と64分に決められて、0-2で敗戦。最初の失点はアレックス・センデハスのボレーシュートが鮮やかでなすすべなく、フォラリン・バログンが日本の右に抜け出して角度のないところから逆サイドに転がしてきたシュートには左足を伸ばしたが止められなかった。

 GKのポジションは鈴木彩艶との争い。メキシコ戦で出場した鈴木は無失点で、この日の大迫は2失点。

 ただ、このアメリカ戦ではメキシコ戦から11人を代え、前半は3バックで、後半は4バックで臨んだ。テスト的な意味合いもあって、守備の連係面でも課題は多かった。

「(4バックは)ビルドアップのところではやりやすさは感じましたけど、守備のところのはめ方はもう少し自分たちにとって改善が必要だと思います」

 鈴木とハイレベルな戦いを繰り広げていく中では、大量失点を免れたスーパーセーブと合わせて、その連係も大きな要素を占めてくる。

「日本の守護神になるためには、こういったゲームで無失点に抑えてチームの勝利に貢献しないと、何も意味がないと思っています。今日みたいなゲームを自分が勝たせられるようにまた成長したいと思います」

 所属するサンフレッチェ広島ではまさに、厳しいゲームでもゴールを許さずに勝たせてきた。この日は敗れはしたが、再三見せたビッグセーブで強い印象を残したのも確かだ。