サッカー日本代表は現地9日(日本時間10日午前8時開始)、アメリカ・オハイオ州コロンバスで北中米ワールドカップの開催国、アメリカ代表と対戦する。メキシコ代表戦から中2日で臨む一戦のピッチには、どんなメンバーが並ぶのか。ここでは先発の11人を予想する。

上画像=アメリカ戦の日本代表、先発予想布陣

3バックなら中央は荒木隼人

 森保一監督は2戦目のメンバー選びについて、初戦のメキシコ代表戦の前に、次のように話していた。

「2試合目については中2日で移動もありますし、そこはワールドカップのシミュレーションということも含めて、あえて厳しい環境の中でこの2試合をやっていこうということでいます。2試合目は何人変えるかは分からないですけど、マックス、総替えということで、1試合目の試合を見て、選手のコンディションを見て、大幅にメンバーを変えていきたいなとは思っています」

 中2日で行われるテストマッチとしては、2023年9月の連戦が思い出される。アウェーでドイツ代表に4−1と快勝したあと、ベルギーに移動してトルコ代表と対戦。DFの伊藤洋輝以外、GKも含めた先発10人を入れ替えて4−2と快勝した。

 今回は板倉滉が初戦で負傷交代しており、堂安律はクラブ事情で離脱。そもそも招集の段階で呼べなかった選手も多いが、代表キャリアの浅い選手たちも積極的に起用していくものと思われる。

 GKは大迫敬介。今回のGK陣の中では最も代表キャリアの長い選手であり、最終ラインの中央に同じサンフレッチェ広島に所属する荒木隼人との関係性を考えても、アメリカ戦のゴールマウスを託すのは大迫ではないか。

 3バックは荒木が中央、右に関根大輝、左は瀬古歩夢と予想した。今遠征中に右から関根、荒木、望月の組み合わせでトレーニングする機会もあったが、メキシコ戦で好パフォーマンスを披露し、かつ守備陣を引っ張る存在として瀬古を連続起用するのはないか。4バックに可変する場合には、瀬古と荒木が2CBを組む形だ。

 ボランチは6月のアウェー、オーストラリア戦で組んだ佐野海舟と藤田譲瑠チマのコンビ。同試合ではまだ2人の役割が整理されていなかったが、藤田がアンカー気味にプレーし、佐野が積極的にスペースに出ていくプレーに期待したい。

 両ウイングバックは右が伊東純也、左が前田大然とした。ともに途中出場して試運転を済ませており、アメリカ戦に先発すると予想した。伊東はメキシコ戦後に左足首の状態が万全ではないことを明かしていたが、先発して行けるところまでプレーし、途中で菅原由勢や望月にスイッチする可能性もある。

 2シャドーは鈴木唯人と細谷真大の組み合わせ。代表における細谷はストライカーのイメージも強いが、柏でシャドーでもプレーしており、1トップと連動しながらボックス内に入っていくプレーも持ち味の一つ。流れの中で2トップ気味にプレーし、1トップ下から鈴木唯が絡んでいくケースもあり得るかもしれない。鈴木唯は6月シリーズ、先のメキシコ戦もプレーしており、先発の準備を整えているはずだ。

 1トップは町野修斗と予想した。昨年11月以来、ケガでしばらく代表から離れていた小川航基の可能性もあるものの、6月シリーズでアピールし、先のアメリカ戦は途中出場した町野が先発するのではないか。細谷や鈴木唯とも6月シリーズで時間は限られたものの、ともにプレーしており、ここでその力を証明したいところだろう。

「明日の試合も経験値の低い選手たちがハイレベルの試合の中で組むことになると思いますので、いろんな不具合だったり、リスクが出てくるかもしれません。理想としてすべてうまくできればと思いますけど、やはりミスを恐れずチャレンジすることでその後の成長につながる。選手たちには思い切って挑戦してもらいたい」

 前日会見で森保監督は代表経験が浅い選手の起用を、改めて明言。開催国との貴重なテストマッチは日本時間10日、午前8時37分にキックオフされる。

取材・文◎佐藤景(現地)

前日の公式会見に登壇し、アメリカ戦の意気込みを語る森保一監督(写真◎青山知雄)