サッカー日本代表は8日、『EAFF E-1選手権』の初戦、香港戦に臨んだ。前半から相手を圧倒した日本はこの試合が代表デビュー戦のジャーメイン良が前半だけで4ゴールの大爆発。6−1で香港を破り、大会連覇へ向けて初戦を白星で飾った。

上写真=前半26分までに4ゴールを記録したジャーメイン良(写真◎Getty Images)

■2025年7月8日 E1選手権(@龍仁)
日本 6−1 香港
得点:(日)ジャーメイン良4、稲垣祥、中村草太
   (香)マット・オア

キレキレの相馬が2アシスト

 急造チームながら日本は息の合ったプレーでいきなりネットを揺らした。4分、左ウイングバックの相馬勇紀のクロスを右シャドーのジャーメイン良がボックス内で胸トラップ。そのまま左足ボレーで先制点を奪った。

 追加点はその6分後。またもアシストは相馬だった。そして決めたのもまた、ジャーメイン。左から上がったクロスに対し、相手の背後に回り込んで死角に入り込み、GKの逆を突くようにヘディング。早くも2−0とした。

 3点目は稲垣祥。鋭い出足からボール奪取を見せていたが、20分にボックスの外から右足でミドルシュートを放ち、ゴールを射抜いた。

 22分には、鮮やかな連係からジャーメインがハットトリックを達成してみせる。古賀太陽の縦パスを川辺駿がバックヒールで前方に流すと、垣田裕暉もヒールで角度を変え、最後はジャーメインが左足ダイレクトで仕上げた。

 26分にもジャーメインがネットを揺らす。相馬のサイドチェンジのパスを右サイドで受けた右WBの久保藤次郎がDFをかわしてボックス内から低く鋭いクロスを供給。ジャーメインが右足を合わせて今季のJ1で記録している数と同じ4ゴール目をスコアした。

 前半だけで5−0。大差をつけた日本は疲労を考慮して大活躍のジャーメインを下げて中村草太を投入。さらに垣田に代えて山田新をピッチに送った。前線の構成が変わったものの、日本は後半も勢いを持ってプレーする。ボールを握り、香港ゴールを目指した。

 だが59分、相手に左CKを与えると、逆にゴールを決められてしまう。ファーサイドでフリーになっていたマット・オアにヘディングを許した。キッカーのボールが良かったこともあるが、GKピサノ幸冬堀尾が左右に大きく振られる形になり、反応が遅れてしまった。
 
 日本は73分に大関友翔の浮き球パスから裏に飛び出した中村草太がダイレクトで狙うなど、その後も何度か相手ゴールに迫った。後半アディショナルタイムに一人で持ち込んだ中村がようやくゴールを決めきり、6−1に。後半はやや攻めあぐねた印象もあるが、それでも相手に2点目は与えず、しっかり試合をクローズ。日本が大会連覇、3度目の優勝に向けて初戦を白星で飾った。

▼出場メンバー
・日本◎GKピサノ幸冬堀尾、DF安藤智哉、荒木隼人、古賀太陽、MF久保藤次郎(63分:佐藤龍之介)、稲垣祥、川辺駿(63分:大関友翔)、相馬勇紀、FWジャーメイン良(46分:中村草太)、宮代大聖(77分:望月ヘンリー海輝)、垣田裕暉(46分:山田新)