上写真=今回の活動に「懸けている」関根大輝。初出場なるか(写真◎青山知雄)
悔しい入れ替え戦から4日…それでも「全力を注ぐだけ」
「ここで結果を出して。どうなるか分かんないんで。そのためにも、ここで結果を残したいっていう気持ちがあります」
関根が所属するスタッド・ランスは先月29日、フランスリーグの1部と2部の入れ替え戦に臨んだ。1部16位のS・ランスは2部3位のメスに延長の末、1-3で敗れ、2戦合計2-4で降格が決定。関根自身も77分から途中出場した直後に、自身のサイドを崩されるなど悔しい結果となった。
今年1月に柏レイソルから移籍し、2月以降は先発機会を増やした。しかし、残留という目標を果たせなかった。悔しい思いを胸に、今回の活動に臨んでいる。
「(気持ちを)切り替えたかって言われたら、まだの部分もありますけど、でももうここに来た以上、いったんクラブチームのことは忘れてというか、ここに全力を注ぐだけだと思うので。こっちに集中してやりたい」
代表ではアジア最終予選で招集を受けながらも、ここまで出番はなし。大幅にメンバーが入れ替わった今回が自身とって大きなチャンスであることを自覚している。
「ここがラストチャンスだと思いますし、結果を残せなかったら、やっぱりもう次がなかなか呼ばれることもなくなると思う。そのぐらいの気持ちを持って、この2戦は本当に大事にしたいと思います」
先日、UEFAチャンピオンズリーグを制したパリ・サンジェルマンとはリーグアンやフランスカップ決勝で対戦。レベルの高さを痛感させられた一方で、その経験は間違いなく関根の糧となっている。
「カップ戦の決勝でパリとやってバルコラと1対1になって、バチバチに仕掛けてきたし、やられたし、でもそういういろんな相手とやって全部止めれるわけじゃなかったですけど、その中で自信がついた部分もあります。パリとやって全然まだまだだなと思う部分もあったんですが、個人としてはもっと攻撃でチャンスメークしたりしたいと思っていましたけど、守備に重きを置く(チーム)スタイルの中でも得られたものもあったので。(次に)つながるのかなと思います」
フランスで苦しく厳しい半年間を経て臨む、今回の代表活動。目指すのはもちろん、初キャップを手にすること。そして。
「やっぱり生き残りがかかっている。今回、コアなメンバーが呼ばれてない中で来ているので、そこでのアピールもありますし、オーストラリアも本気だと思いますけど、僕らもそのぐらいの気持ちを持っているので」
出場するなら右ウイングバックか、3バックの右CBか。関根は今で持っているすべてを出し切り、今後につながる代表での居場所を勝ち取るつもりだ。
取材◎佐藤景