日本代表は19日、中国・厦門で北中米W杯・アジア最終予選の第6節・中国代表戦に臨む。前回は7−0で快勝した相手だが、ここのところインドネシアとバーレーンに連勝中で調子を上げている。ここでは中国戦に臨む日本代表の先発メンバーを予想。日本は首位の座を、さらに盤石なものとできるか?

上画像=中国戦の日本代表先発予想布陣

前回は7−0で大勝も森保監督「試合はまた0−0から始まる」

 フォーメーションは、今回も3−4−2−1だろう。日本は前回の対戦(第1節/9月5日)で同様の陣形で中国を押し込み、攻撃的な戦いを演じて7−0の大勝を飾っている。試合の趨勢が決まってからならいざ知らず、最初から形を変えるとはやはり考えにくい。

 GKは最終予選で不動の存在となっている鈴木彩艶だ。前節のインドネシア戦では開始早々に訪れた相手選手との1対1を制し、失点を見事に回避。ビッグプレーで勝利に大きく貢献した。

 3バックは右から橋岡大樹、板倉滉、町田浩樹が前節に引き続き先発すると思われる。瀬古歩夢や高井幸大は出場するにしても途中からではないか。インドネシア戦で入れ替われるシーンを作ってしまうなど、安定感の面でまだまだ完璧ではない3人だが、負傷中の谷口彰悟の復帰にはまだ時間がかかりそうで、その点でも『関係』を深めておきたいところ。森保一監督としては、少しでも3人がともにプレーする時間を確保しておきたいのではないか。

 ドイスボランチは遠藤航と守田英正がスタートを務め、途中から田中碧にバトンを渡す形か。4日前のインドネシア戦で遠藤と守田はともにフル出場しているものの、ヨーロッパのトップクラブで戦う2人は中3日のゲームに慣れている。中国戦に向けた練習を見る限りコンディション面に不安はなさそうで、インドネシア戦で素晴らしい役割分担を見せた2人がそのまま先発すると思われる。

 両アウトサイドは右が堂安律、左は三笘薫と予想した。森保一監督のこの両翼に対する信頼は厚い。右は中国戦に強い伊東純也の可能性もあるが、今回も先発は堂安、途中から伊東、あるいはインドネシア戦にように伊東がシャドーに入って右翼を菅原由勢が担う形になると見る。また、左についてもインドネシア戦は途中から前田大然が務めたが、今回は疲労を考慮してより早いタイミングで中村敬斗が務める可能性が高い。

 2シャドーは南野拓実と久保建英のコンビと予想した。南野拓実はインドネシア戦で前半のみに出場。その交代は高い強度でプレーする南野のコンディションを考慮したと考えられ、中国戦でのプレーを見越してのものだったと考えられる。一方で久保はインドネシア戦でプレーしておらず、休養十分。満を持しての登場であり、右アウトサイドの堂安とポジションを入れ替えながら重層的な攻撃を実践することが期待される。

 1トップを務めるのは、引き続き小川航基だろう。行けるところまで小川がスタートから飛ばして古橋亨梧にあとを引き継ぐものとみる。前回は大橋祐紀が途中からプレーしたが、今回はその役割を古橋が引き受けるのではないか。状況次第ではあるものの、後半開始からの登場もあり得るかもしれない。

 最終予選の初戦で対戦した中国戦は前述の通り、日本の圧勝に終わった。ただ、試合前日の公式会見に出席した森保一監督は「試合はまた0−0から始まる。中国は現在2連勝中。非常に好調ということで勝ち点3を掴み取るというチャレンジをする気持ちで戦いたい」と気を引き締めた。同じく遠藤航キャプテンも「前回はわれわれのホームであり、良いところで得点を重ねられたが、点が取れなかったらまた違う展開だった」と話し、油断することなく戦いたいと強調した。

 今回の試合は年内最後の代表戦だ。結果はもちろん内容面でも収穫を得たいところだろう。展開次第ではあるものの、これまで出場機会が限られていた選手のプレーがより多く見られることにも期待したい。

 注目の中国戦は、日本時間19日の21時にキックオフされる。

取材◎佐藤景(現地)