日本代表は17日、中国・厦門でトレーニングを行った。インドネシア戦から中3日で中国戦(19日)を迎えるが、三笘薫はすでに前回の試合で出た課題をしっかりと認識し、次戦へ向けて必要な準備を進めていた。

上写真=17日、中国・厦門のスポーツ施設でトレーニングする三笘薫(写真◎佐藤景)

常に守備のことを考えるのが大事

「後ろに蹴られた時のリスク管理とか甘さも出ていましたし、ピンチもあった。前が攻撃してるとき、後ろの選手がそこをしっかりとケアするのは大事ですし、攻撃してる時は守備のところもそうですし、守備の時の攻撃の形もそうですけど、やっぱり常に守備のことを考えるのが大事だと思います」

 三笘は守備の課題について聞かれ、改めてその重要性を強調した。 

 インドネシア戦の前半は最終ラインにミスが散見。いずれも失点にはつながらなかったが、9分にはロングボールに対応できず、板倉滉が相手に入れ替わられて決定的なシーンを作られた。橋岡大樹や町田浩樹の他のセンターバックも同様にピンチを招いた場面があり、激しい雨と深い芝、ボールの違いからプレー自体に難しさはあったものの、ミスはミス。確実に勝利をモノにするチームになっていくためには、そうした細部も見逃さず、しっかり向き合うことが重要だ。

「前の選手の行き方や距離感もそうですし、後ろの選手の1対1の距離感もそうですし、個人的なミスもあれば、チームで改善できるところもあると思う。その点ではいいミーティングはできていると思います」

 三笘の言葉から察するに、すでに話し合いは行われている模様だ。課題を認識し、解決に取り組む作業を繰り返してきたからこそ、今がある。日本は最終予選5試合で4勝1分けの成績を残し、2位のオーストラリアに勝ち点7差をつけてグループCの首位に立つ。得点は19、失点はわずかに1。圧倒的な数字で首位を独走している。ただ、三笘はこうも言った。

「毎回言ってますけど、次の勝利で、より引き離せるところだと思うので、自信を持っていかないといけないですけど、毎試合いい準備をしてきたからこそ、この結果がある。次の試合もその準備をしないと、ひっくり返るような試合だと思います。そこは全選手、警戒は前の最終予選からしていると思いますし、メンタル的な準備は問題ないかなと思います」

 前回、7−0で大勝したからといって今回も中国に勝てるとは限らない。まして相手のホーム。同じ轍を踏むわけにはいかないと、気を引き締めてくるだろう。

『彼を知り己を知れば百戦殆からず』という孫子の言葉そのままの姿勢を口にした三笘。2日後の中国戦に向けて、変わらぬ姿勢で準備を進めていた。