上写真=14日、スタジアムの前日練習に臨んだ久保建英(写真◎佐藤景)
パフォーマンスが悪かったら口だけの選手になってしまう
インドネシアのサッカー熱は高い。試合当日はスタジアムにおよそ7万人の大観衆が詰めかけることが予想されている。やりにくさはないか? 久保は事も無げに言った。
「別に僕、基本的に週末は満員でやっているので、そんな新しいことじゃないですけど、国の試合はやっぱりクラブチームとは違うとは思う。とくに気をつけるとかないですけど、実際、U-20でやってるんで、懐かしいなって感じもあります」
ラ・リーガで戦う選手からすれば満員の観客の前でプレーすること当たり前。敵地に乗り込むことも慣れていると言えば慣れている。しかもインドネシアの「熱」もU-20で経験済みだ。
「(気をつけることは?)一つは絶対に声が聞こえないのと、ちょっとのプレーでも大げさに拍手がもらえるから、インドネシア代表からすれば力になりますし、彼らも彼らであまり失うものはないと思うので、それこそソシエダで言えば、僕らがプルゼニに負けてバルサに勝ったりとか、そういうことはいくらでも起こり得る。ましてやホームですし、リスペクトを持って臨みたいなと思います」
心は熱く頭は冷静に。インドネシア相手にどのようなスタンスで臨むべきかも久保は心得ていた。
所属クラブでも好調を維持している。先日のバルサ戦では圧巻のパフォーマンスを披露した。ただ、本人は満足していない。もっとできるとの思いがあるからだ。
「どこのチームでもどの立場でも僕は試合に出たい。特に感情を隠せるタイプでもないですし、どうしても出ちゃうのは毎回ありますけど。でも結果が出ているんで今、結果を出せば使ってもらえるのはわかっていますし、そこはやっぱり自分のパフォーマンスを上げていくことで試合に使ってもらえる回数も上がると思う。まだ使ってもらうにしても50分で交代とか、そういうところもありますけど、そういうときもやっぱりもっと出たいとは思います。ただ自分のパフォーマンスが悪かったら口だけの選手になってしまう。今みたいなプレーを続けていけば、僕ももっと要求できるのかなと思いますけどね」
日本代表でも、その思いは同じということだろう。試合に出れば、結果を残す自信がある。
「個人的にはすごくコンディションがいいので、(試合に)出たら特に問題はないかなと。変に気負うこともなく。僕は相手を見るのはあまり好きじゃないので、チームでも代表でも、iPadとか使って分析とか数字ということにもなってきてますけど、僕は自分を信じるタイプなので。出れば、しっかり自分のプレーを出せばいいかなと。今はそのぐらいの自信はあります」
先発か途中出場かはわからないが、インドネシア戦でも自信をまとった久保の圧倒的なプレーが見られそうだ。