日本代表は11月15日(日本時間21時キックオフ)に行われる北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第5節でインドネシア代表と対戦する。帰化選手を多数擁して急成長中のチームは一体、どんな戦いをするのか。対戦国リポートをお届けする。

最終予選まで生き残った唯一のチーム

10月の中国戦で唯一のゴールを決めたトム・ハイェ(写真◎Getty Images)

 インドネシア代表はアジア1次予選から参加している国のうち最終予選まで生き残った唯一のチームとなっている。シン・テヨン監督は日本代表戦を翌日に控えた記者会見の場で「我々は今、最初の一歩を踏み出したばかりで、インドネシアのサッカーは複雑なステージに入ったところだと思っている。そこからどんどんと改善していこうとしているし、監督として選手たちの潜在能力を信じている」と述べ、次のように続けた。

「W杯に出場できるかどうかにかかわらず、インドネシアのサッカーはこれから真に発展していくと信じています。我々は東南アジアだけでなく、アジアにおいてもますます真剣に捉えられるチームになっていくだろう」

 同席していたキャプテンのイツェスも「数年後の未来について、監督の話したことに同意する」と頷いた。

「ここ数年、僕たちは新しい要素を取り入れることで成長してきた。僕のような外国から帰化した選手たちがチームを改善してきたわけだけど、これで終わりではないと信じている。僕たちはもっとたくさんのことを実践して、次世代のための基盤を作りたい」

「僕たちは地元の選手と外国から帰化した選手が融合した、本当に素晴らしいチームだと思っている。もし日常的に練習を見てもらえれば、チーム内にいい化学反応が起こっていることをわかってもらえるはずだ。どこ出身の選手だろうと関係なくピッチ上でプレーしているし、みんながお互いのために戦って、可能な限り助け合おうとしている。それは本当にいいことだと思う」

 帰化選手を積極的にリクルートしてA代表を強化することに対し、インドネシアのサッカーファンからはほとんど反対の声は挙がっていない。シリーズごとに選手層を厚くして急速に力をつけてきたアジアの新鋭が、7万人の大声援を背にして日本代表に襲いかかる。