日本代表は12日、ジャカルタで15日に行われる北中米ワールドカップ・アジア最終予選のインドネシア戦に向けてトレーニングを行った。練習後には旗手怜央が取材に応じ、来る試合に向けて意気込みを語った。

上写真=日本代表の旗手怜央。12日の練習後に取材に応じた(写真◎佐藤景)

狭いエリアでボールを受けられる特長

 最終予選は次のインドネシア戦でちょうど半分となる5試合目だ。当然、相手国の日本対策は進んでいる。10月シリーズでは日本のビルドアップが研究され、とくにオーストラリア戦は思うような組み立てができなかった。

 インドネシアもあの試合の日本の戦いぶりを当然分析していることだろう。オーストラリアほど高さがあり、対人に優れるCBがそろっていないかもしれないが、中を締めて、縦パスを通させず、ボールを外回りさせるような守り方をしてくるかもしれない。

 そんな展開になったときに、ボールを循環させることができるのが、旗手だ。いいタイミングで顔を出し、周囲と連動しながらチャンスを広げて見せる。アジアカップのインドネシア戦も、そのプレーがチームをうまく『呼吸』させていた。

「(シャドーに入った場合)ボランチの選手がいるんで、そうなるとボランチの選手との関わりも大事ですし、ウイングバックとの関係性も大事だと思う。そこは誰と出るかとか状況にもよるけど、その判断をしっかりしながらやっていければいいかなと思います」

 機を見てボックス内に入り込むこと、自らが出し手となってボランチの攻め上がりを促すこともできる。ウイングバックと入れ替わりながら、チャンスを生み出すこともできる。何より、狭いエリアでパスを受け、ロストすることなく攻撃を加速させることができるその特徴が、中を締めてくる相手との対戦では生きるだろう。

「ピッチ上で選手たちがコミュニケーションを取ることが大事だと思いますし、どのポジションでもやりやすい、やりづらいところが試合中に出てくると思うけど、意見をしっかり聞きながら、どういう立ち位置を取っていくかだと思う」

 ここまでのところ、最終予選で出場機会を得られていないが、11月5日のライプツィヒ戦で自身チャンピオンズリーグで初となるゴールを決めるなどクラブで好調を維持している。

 相手のビルドアップ対策の、さらなる対策として、旗手は大いに有効な一手と思われる。