日本代表は現地6日、北中米ワールドカップ・アジア2次予選のミャンマー戦に臨み、5−0で快勝した。すでにグループBの首位に立ち、すでに最終予選進出を決めている日本はスタートから3バックを採用。最終予選、その先の本大会に向けて戦術オプションの拡充に努めた。

上写真=チームの2点目となるゴールを決めた堂安律(写真は昨年11月/Getty Images)

■2024年6月6日 北中米W杯アジア2次予選(@ヤンゴン)
ミャンマー 0−5 日本
得点:(日)中村敬斗2、堂安律、小川航基2

選手を交代させながら3バックを試す

 すでに9月に始まる最終予選進出を決めている日本にとっては「消化試合」と言えるが、森保一監督が戦前に語っていた通り、チームを強化する貴重な機会としてミャンマーとのアウェーゲームを使った。

 スタートから3バックを採用。3−4−2−1のフォーメーションで試合に臨むと、日本は17
分にネットを揺らす。守備から攻撃に素早く切り替えると、鎌田のパスに左ウイングバックの中村が反応。裏へ抜け出し、そのまま右足を振り抜いた。

 リードされ、攻めるしかなくなったミャンマーだが、日本の攻撃を警戒してなかなか前に出てこなかった。自然、敵地ながら日本がボールを支配し、試合を進めていった。

 日本の追加点は34分。ボックス内で中村のパスを受けた鎌田が反転して右足で狙う。シュートは惜しくもポストを直撃したが、跳ね返りを堂安が冷静に押し込み、2点をリードした。

 地力の差は歴然で、日本は危なげなく前半を終えた。左右のセンターバック(伊藤と橋岡)が前に出て攻撃に絡む回数が限られた点は物足りなかったが、後半はその回数を増やし、厚みのある攻撃を展開。75分には途中出場の相馬による右クロスに、この日1トップで先発していた小川が頭を合わせて3点目を記録した。試合を決定づけるゴールは、小川にとって代表で約4年ぶりの得点だった。

 83分にも小川は左足でネットを揺らし、この日2得点。45分に前田のパスを受けてシュートを狙うもGKの正面を突き、ハットトリックはならず。ただ、相手DFが足が止まり始めたところでシュートを積極的に放ち、力を示した。

 アディショナルタイムには中村もこの日、自身2点目となるゴールをマーク。終わってみれば日本が危なげなく、5−0でミャンマーに圧勝した。

 前線の連動やCBが攻撃に絡むタイミングなど課題も出たが、選手交代をさせながら3−4−2−1で戦った点は、チームとして少しでも経験を深めたいという意図があったからだろう。次戦は中4日でシリアと対戦するが、この試合で出場しなかった冨安健洋や町田浩樹を組み込んだ3バックを再び試し、さらに経験を深めることを目指すかもしれない。

▼出場メンバー
・日本◎GK前川黛也、DF橋岡大樹、谷口彰悟、伊藤洋輝、MF菅原由勢(62分:相馬勇紀)、守田英正(80分:板倉滉)、鎌田大地(62分:前田大然)、中村敬斗、堂安律(46分:鈴木唯人)、旗手怜央(46分:川村拓夢)、FW小川航基