日本代表はきょう21日に東京・国立競技場(19時20分開始)で、北中米ワールドカップ・アジア2次予選の北朝鮮戦に臨む。海外組は帰国直後の試合となるが、どんなメンバーでこの重要な試合に臨むのか。先発を予想した。

1トップは上田、途中から小川?

 ドイスボランチは、田中碧と遠藤航とした。田中は他のボランチよりも準備日数が長く、先発の可能性が高いだろう。難しいのはその横に並ぶ選手だが、田中と元日のタイ代表戦でコンビを組んだ佐野海舟が直前のケガで不参加となり、ボランチの候補となるのは遠藤、川村、守田の3人だ。遠藤と守田は2日前の帰国組で、遠藤は現地日曜日(17日)に行われたFAカップ準々決勝・マンチェスター・ユナイテッド戦で延長120分までプレー。一方の守田もミッドウイークのヨーロッパリーグは欠場したものの、日曜日のリーグ戦・ボアビスタ戦には先発出場した。直前の試合から移動も含めて中3日で再び試合を迎えることとなり、ともにコンディションは万全とは言えない。

 合宿初日から参加した川村も先発の可能性はあるが、元日のタイ代表戦に途中出場してはいるものの、まだ代表歴が浅く、田中と組んでプレーした経験はない。そうした状況を加味すると、キャプテンである遠藤が先発を務め、途中から守田や川村にバトンを渡す形になるのではないか。遠藤は前日練習後に「全然問題ない。その中でもやらなきゃいけないというのが使命。言い訳にはしたくないし、できる準備は最大限やっている。明日の試合まで時間あるのでリカバリーして良い準備をしたい」と出場に問題がないとコメントした。

 2列めは右から堂安、久保、中村のセットと予想。今回、日本代表の武器である両翼、伊東純也と三笘薫が不在となるが、右サイドで先発の可能性が高いと思われる堂安は「彼らがいようがいまいが自分の気持ちは変わらない」と話し、「プレーに集中したい」と状況を前向きにとらえていた。トップ下は久保。初日から合宿に参加しており、コンディション面では2日前に帰国した南野にまさる。南野の先発があるとすれば、2戦目のアウェーゲームか。

 左サイドは中村だろう。中村もまた2日前の帰国組だが、アジアカップ期間中に連係を深めており、その点で左サイドの候補者である相馬よりもアドンバンテージがある。準備期間が短いことを考えれば、中村が先発を務め、相馬は途中出場でその突破力を生かすと考えるのが自然だろう。

 1トップの候補者は浅野、上田、前田、小川の4人。このうち、上田が先発を務めると予想した。2列めとの連係を考えても適任だろう。上田もまた日曜日のヘーレーンフェーン戦に出場したばかりで試合2日前の帰国となったが、同試合では75分からの途中出場であり、比較的プレー時間は短かった。また、87分にネットを揺らしており、良いイメージをもって代表に合流しているはずだ。

 上田が先発し、途中から浅野や小川がピッチ入る形もあり得る。前田は前日のクロス練習でサイドを担当。今回のシリーズでもアジアカップの時と同様にサイドでの起用を想定されているかもしれない。以上の理由から1トップは上田が務めるとみる。

「相手にノーチャンスと思わせるような勝利を得たい」と北朝鮮との試合について堂安はコメントした。チームが初戦で目指すのは、まさにその『大勝』だろう。2戦目に向けてアドバンテージを得るような結果をつかめるか。注目の一戦は、きょう21日、19時20分にキックオフされる。

取材◎佐藤景