日本代表はきょう21日に東京・国立競技場(19時20分開始)で、北中米ワールドカップ・アジア2次予選の北朝鮮戦に臨む。海外組は帰国直後の試合となるが、どんなメンバーでこの重要な試合に臨むのか。先発を予想した。

上写真=タイトな日程も重要な一戦に「いまのベスト」で臨むと森保監督は語っている

試合2日前の帰国も「代表の使命」と遠藤主将

 合宿初日、すなわち試合の3日前の18日からピッチに出て練習できたのは7人だけだった。GKの大迫敬介、前川黛也、DF長友佑都、毎熊晟矢、MF久保建英、田中碧、川村拓夢だ。海外組は前週の金曜日に所属クラブの試合があり、前日17日(日)に帰国できた2人のみ。

 18日朝に帰国した板倉滉、伊藤洋輝、浅野拓磨、橋岡大樹、前田大然は室内でリカバリーに努めた。同日夕方に日本に到着した谷口彰悟は、トレーニング開始時刻には間に合っていない。

 翌19日の夕方に実施された練習では、冒頭30分あまりが非公開で行われた。昨年9月の欧州遠征時のドイツ戦前にも行われているが、直後に森保一監督に聞いたところではピッチを歩きながら立ち位置の確認や相手の配置など戦術の確認したとのことだった。ドイツでは15分程度で行われたことを踏まえると、今回はアウェーゲームも含めた2試合分の確認を行ったのかもしれない。

 チームは21日に国立競技場でホームゲームを戦ったあと、翌日に中国にわたり、試合前日となる来週月曜日(25日)に北朝鮮の平壌へ移動する。中国でも北朝鮮でも非公開で戦術確認を行える環境が整っているかどうか定かではなく、このタイミングで一度、実施したのではないか。

 この戦術練習には、19日朝に日本に戻ってきた南野拓実、中村敬斗、堂安律、遠藤航、渡辺剛、町田浩樹、守田英正、相馬勇紀、菅原由勢、上田綺世、小川航基も参加。鈴木彩艶はコンディションを整えるため、夢フィールドの施設で汗を流し、全体練習には不参加だったが、試合2日前の時点で25人が確認を行った。

 いずれにせよ、タイトなスケジュールの中で試合に臨むことになる。森保監督は前日会見で「コンディションをベースに起用を考える」と話した。何人か例外はいるにせよ、帰国のタイミングが早い選手が、21日の北朝鮮との初戦に出場するものと思われる。

 その前提を踏まえて先発を予想してみたい。フォーメーションは4−2−3−1が基本。状況に応じて4−1−4−1(4−3−3)に変化して戦うアジアカップモデルを想定した。

 GKは、大迫。昨季終了後に右手を手術したため、アジアカップは回避せざるを得なかったが、すでに傷は癒えており、新シーズンは好調なプレーを披露。守備の中心としてサンフレッチェ広島の上位進出に貢献している。アジアカップでゴールマウスを守った鈴木に出番があるとすれば、コンディションをしっかり整えた後、26日のアウェーゲームになるのではないか。

 DFは右から毎熊、板倉、谷口、伊藤と予想。板倉と谷口は他のセンターバックよりも帰国のタイミングが早く、19日の全体練習にも参加(谷口は序盤のみでその後はランニングに移行)。谷口の代わりに町田の起用も考えられるが、国立での試合は、より多くコンビを組んできた板倉と谷口がピッチに立つと予想した。渡辺に出場機会があるとすれば、途中からハイボールを跳ね返す役割か。

 サイドバックは毎熊と伊藤洋が担うとみる。2人は19日の全体練習後にコーチとともにハイボールの処理、サイドチェンジのパスを繰り返していた。素早く正確にサイドを変えるプレーは、守備を固める北朝鮮を崩すことをイメージしたものかもしれない。アジアカップで劣勢を強いられたハイボールの処理も確認し、着々と準備を整えていた。