上写真＝上田綺世が先制のPKを豪快に決めた（写真◎Getty Images）
■2024年1月24日 アジアカップGS第3戦（＠アルトゥマーマ/観衆26,453人）
日本 3-1 インドネシア
得点：（日）上田綺世2、オウンゴール
（イ）サンディ・ウォルシュ
「6分」に2発
「課題はまだまだありますし、自分の納得のいかないプレーやパフォーマンス、クオリティーはいっぱいあるので修正していきながらも、点を取って勝てたところはよかった」
上田綺世が難しい試合を自らの「実質ハットトリック」で仕留めてみせた。
まずは、いきなりの先制点だ。開始2分、堂安律が右サイドからカットインして鋭角にパス、中央から右ポケットに走り込んだ上田綺世が収めたところで、後ろから両腕で抱え込まれて倒された。VARチェックからオンフィールドレビューを経て、PKを獲得。
上田はボールに額を当てて願いを込めるようにして、PKスポットにセットした。相手の妨害も気にせずにじっと待ち、6分、右足で強烈にゴール右に叩き込んだ。
「前回の試合からの反省をチームとして意識したし、いい入りができたと思います」
第2戦ではイラクに1-2で敗れたから、このゲームは勝利を求めるのはもちろん、プライドをかけた戦い。幸先のいい先制点になった。
つづいては、後半開始6分となる51分だ。堂安、中村敬斗、さらに堂安で左サイドを破ると、センタリングがゴール前を通り抜けて逆サイドへ。ここで待ち構えていた上田が右足で確実にプッシュした。
さらに88分、右サイドを抜け出した伊東純也がワンタッチでマイナスに折り返すと、上田が右に持ち出して右足を振り、シュートはDFに当たってポストを叩いて、ゴールに吸い込まれた。記録はオウンゴールだが、実質的には上田のゴールと言っていいだろう。
これで、今大会4ゴールで得点ランクのトップに立った。
とはいえ、実力差の大きいインドネシアを相手に、これぐらいは当然。優勝のためにはここで喜んでばかりもいられない。2位でのグループ突破は誤算に違いないが、グループEの1位と1月31日に対戦するノックアウトステージで勝ち続けなければならない。相手は韓国かヨルダンが濃厚。
「そこは変わらないですね。自分たちの力を最大限発揮したい」
上田の力とはつまり、ゴールだ。