日本代表の南野拓実が13日、ベトナム戦を翌日に控えて取材に応じた。非公開だった9日のヨルダン戦でゴールをスコアし、現在の状態は「万全」。アジアカップ初戦となる試合でも、ゴールに絡む役割が期待される。

上写真=ベトナム戦の先発が予想される南野拓実(写真◎佐藤景)

万全の状態で2度目のアジアカップへ

 ベトナム戦出場が見込まれる南野が練習後に取材に応じた。

「しっかり準備期間もあったし、僕は日本からしっかりトレーニングを積んでタイ戦もできているんで、はい、万全です」

 南野に求められるのは、元日のタイ戦でも見せたように得点につながる仕事だ。

「チーム(モナコ)でもそういう役割。そこが自分の良さでもあるし、個人的にも代表でもそういうプレーを増やしていきたいと思っているんで。それがいい部分ですし、どんどん出していきたい」

 採用するシステムが4−2−3−1なら、トップ下には南野が入り、右に伊東純也、左に中村敬斗というフランスのリーグアンでプレーする3人が並ぶ可能性もある。

「1回(昨年10月・カナダ戦)、そのフランス組でプレーしている部分もあって、それぞれの選手の特徴というのは理解してるつもりなんで。どういうメンバーになるかわかんないですけど、誰が入ってもいいコンビネーションを出せるようにとは思っています」

 それぞれの特徴はすでに理解している。南野の2人の印象はこうだ。

「敬斗とはそのとき一緒にやったのが初めてだったと思う。彼のシュートのうまさとか、ポジショニング、技術の高さはっていうのはすごく感じました。相手として見たらすごい脅威でしたけど、ちょうどその合流前にモナコとたぶん試合してて、代表で一緒にプレーして、本当に頼もしい選手で。
 純也くんはもう言わなくてもわかるというか、代表でも一つずば抜けて攻撃を引っ張っていく存在の一人ですし、その中で自分の良さを出しつつ、うまく今のところは誰が入ってもそういう良い融合というのは見せれているので。
 もちろん僕たち3人だけじゃなくて、いろんな選手が高いレベルで、それをうまく(出せれば)。短期決戦ではありますが、いろんなメンバーが活躍する場面が増えてくると思うんで、誰が入ってもそういう活躍というのを見せられればなと思います」

 ベトナムは守備に軸足を置いて戦うことが予想される。昨年10月からチームはアジアでの戦いを意識し、崩しのバリエーションを増やしてきた。南野の言う通り、現在のチームは誰が出ても極端にレベルを落とすことはないが、2度目の競演となるフランストリオには大きな期待がかかる。

「どんな相手でもこういう大きい大会の初戦というのはすごく難しくなり得るシチュエーションだと思います。僕たちがボールを支配する状況になるかもしれないですけど、それでも不用意な連続したミスから失点につながる。そうするとすごく試合展開が難しくなる。逆に僕らがドイツを相手にW杯でやったような展開もあり得るので、しっかりまずは自分たちの出来ることにフォーカスして、まずは先制点、そういう初歩的なところというか、やるべきことをしっかりやることが、一番大事になってくると思います」

 日本時間14日、20時30分。トルシエ監督率いるベトナム代表との試合から5度目のアジア王者を目指す戦いがスタートする。

取材◎佐藤景