日本代表のFW上田綺世が現地7日、練習後に取材に応じた。シュートの威力やスキルにおいて際立った動きを見せるストライカーは2日後に迫ったドイツ戦をどう捉えているのか。意気込みを語った。

上写真=日本代表は日本時間9日深夜にドイツ代表と対戦。上田綺世のプレーに期待がかかる(写真◎Getty Images)

トレーニングで際立った動き

 今回の欧州遠征で行われている練習の中で、相変わらずの鋭い足の振りからバンバンシュートを決めているのが、上田綺世だ。代表の中でもシュートした際のボールスピード、重さ、枠をとらえる技術は一つ抜きん出たものを感じさせる。サイドを攻略してクロスを上げる練習でも受け手として強い印象を受けた。今度のドイツ戦は、出番のなかった前回対戦から10ヶ月の時を経て、進化姿を示す舞台になる。

「特に強度のところは高いゲームになると思いますし、相手もいろんな意気込みだったり思いを込めて戦ってくると思います。相当難しいゲームになる」

 ハンジ・フリック監督のクビかかると言われる今回の試合。ドイツ代表のリベンジマッチとして、相手が並々ならぬ覚悟を持ってくるのは明白だ。

「それこそワールドカップと同じような展開になれば、日本にとってはそういう苦しいゲームになる。その中で自分が何を出せるかっていうところが全てだと思いますし、相当難しい中で、チームに求められてることと自分が出したい部分と、あとは自分が求められている武器と、それをうまく自分の出場時間の中で表現できたらいいと思います」

 カタールW杯後の変化で言えば、上田はベルギーのセルクル・ブルージュからUEFAチャンピオンズリーグにも出場するオランダの強豪フェイエノールトに移籍した。代表合流直前の試合で加入後、初ゴールをマーク。

「チームのレベルもすごく高くなったので、もっとチャンスを作れると思いますし、現にもっとチャンスはあったので、まだまだやれるかなと思います」

「別に焦っているわけじゃないですけど、段階があると思うんで。今、自分が吸収したり、成長できるところを全部吸収して、使ってもらえるように常に準備している状態です」

 環境が変わる中で一歩一歩を前に進んでいる。

「W杯から半年以上経って、積み重ねてきたところだったり、クラブは変わりましたけど、色々と自分の中でも成長した部分が多くあると思う。点を取る感覚もそうだし、チームが変わって強度だったり、プレースタイルとか、またいろんな成長できると思うので、当時とは違う感覚でプレーできると思います。ただ、そんな簡単じゃないんで。それが必ずはっきり出るわけでもないし、それはわからないですけど、違った心境でプレーできるのかなとは思います」

『本気』のドイツとの対戦。厳しい展開が予想される中で力を出せるか否か。上田に対する期待は大きい。