現在、オランダリーグ4位のAZアルクマールで活躍する菅原由勢が24日のウルグアイ戦に向けて、意欲を燃やしている。A代表での活動は2020年10月以来となるおよそ2年半ぶり。カタール・ワールドカップ(W杯)のメンバー入りを懸けた22年6月シリーズは招集されながらもケガで辞退した。第2次森保ジャパンの初陣に懸ける思いは強い。

上写真=今回の活動でしっかりアピールしたいと語った菅原由勢(写真◎サッカーマガジン)

4大リーグに行かないといけない

「僕にとっては最大のチャンス」

 22歳の菅原は、目をギラギラさせている。日本代表の右サイドバックとしてW杯に3大会連続出場してきた酒井宏樹は、今年4月で33歳。本人も「僕や(長友)佑都君に代わるいい若手が出てくることを願っている」と話すなど、下からの突き上げを期待していた。カタールW杯後、初の代表活動となる3月シリーズは招集されておらず、その空いたポジションを勢いのある若手たちで争う構図になっている。

ベルギーのシント=トロイデンVVで活躍する橋岡大樹は23歳、パリ五輪世代で注目されるガンバ大阪の半田陸は21歳。持ち味はそれぞれ違う。

 名古屋グランパスの下部組織で育った菅原はCBでプレーした経験を持ち、攻守のバランスに優れている。キック精度も高く、クロスボールには定評がある。オランダでは目に見える数字を残す。今季はAZの主力としてリーグ戦に23試合出場し、3ゴール6アシスト。クラブでは「高体連のような練習をしている」と苦笑するが、ハードなトレーニングは身になっていることを実感。「4年間いるけど、間違いなく僕を成長させてくれている」と話す。

 野心あふれる若きタレントは、日本代表で活躍した先も見据えている。現在プレーするオランダリーグでは満足していない。

「移籍市場において、ナショナルチームに入っているかどうかは選手の価値に大きく関わってくるもの。ある程度のパフォーマンスを見せれば、自分の評価につながる。僕も早く4大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ)に行かないといけない。ステップアップしたいと思っている」

 キリンチャレンジカップは、アピールする格好の舞台となるはず。24日はレアル・マドリード(スペイン)のフェデリコ・バルベルデをはじめ、世界のビッグクラブでプレーする選手たちもいるウルグアイ。どん欲な菅原は日本代表での足場を固め、ヨーロッパでも飛躍することを誓う。

取材◎杉園昌之