27日のコスタリカ戦に先発し、上田綺世はW杯デビューを飾った。しかし相手の堅い守備の前に持ち前のシュート力を発揮できず、前半4のみの出場に終わった。当然、悔しさはあるだろうが、日本代表のストライカーは気持ちを切り替えて、中3日で臨む次戦のスペイン戦へ向かう。

上写真=W杯初出場、初先発を飾った上田綺世(写真◎Getty Images)

僕たちはちぐはぐになってしまった

 1トップで先発した上田に期待されたのはゴールに絡むことであり、組み立ての局面でポスト役として前線で基準点になることだった。しかし、5バックと中盤の4人で構成するコスタリカの2ラインは強力で、日本の攻撃をことごとく封殺していった。

 相手の堅い守備の中で、上田も持ち味を発揮し切れなかった。プレスで相手にボールを蹴らせマイボールにした場面や山根視来のクロスにタイミングよく走り込むプレーなど、積極性を示した一方で、トラップが流れる細かいミスも出た。相手の堅い守備に苦しめられた。

「(相手は)中を締めて、統一感を持って徹底してやってきたので、そこに対して僕たちはちぐはぐになってしまったと思います」

 上田も相手の守備の前で、うまく連動できなかったと振り返った。

 なかなかリズムをつかめない日本は、それでも80分までスコアレスの状態を続けた。だが81分、ミスからボールをロストし、一瞬のスキを突かれて失点。上田自身は前半で交代したが、「ちょっとふわっとした時間帯だったかなと思うんですけど、それでも締めて、もっとしたたかにいかなければいけないとか、振り返ればいろいろある」と失点シーンについて語った。

「相手がしっかり距離感を、うまく広げたり縮めたりしながらやってきたところで、僕のスイッチもそうだし、僕たちがなかなかかけられなかった。あとはボランチがずっと浮いている状態でハメにいけなかったというのが前半はありました。ただ後半はマイボールの時間が増えて、逆に奪われてすぐに囲い込めるようなシーンが多かったので、それは相手の強度が落ちたこともあると思うし、日本が前半と後半で改善できたところかなと思います」

 初めて出場したW杯の試合は、悔しい思いを伴うものだったに違いない。ただ、大会はまだ続く。次戦に勝利すれば、さらにその先まで。

「うまくいかないこともありましたけど、次に行くしかないので、しっかり準備したいと思います」

 スペイン戦のミッションは、勝ち点3の獲得だ。ラウンド16進出を懸けた重要な一戦。上田は、真価を示す機会とできるかーー。

取材◎佐藤 景