カタール・ワールドカップに臨む日本代表メンバーが11月1日に発表され、川崎フロンターレの谷口彰悟が順当に選ばれた。発表後には会見に臨み、喜びとともに「身の引き締まる思い」と本大会に臨む心の中を明かした。

上写真=谷口彰悟は初めてのワールドカップに臨む(写真◎Getty Images)

「これまで感じたことのない緊張感」

「素直にうれしく思っています。同時に身の引き締まる思いというか、いよいよ本大会に臨むメンバーが決まって、代表として戦っていく覚悟を決めながら準備していきます。非常にたかぶる気持ちもありますし、そこを抑えて冷静に準備していかなければいけない自分もいます。味わったことのない感覚の中にいますね」

 森保一監督から7番目に名前を呼ばれた谷口彰悟は、初めてワールドカップメンバーになった。笑顔の中に見られた引き締まった表情が印象的だ。

「実際に会見が始まったときにはもうドキドキで、これまで感じたことのない緊張感がいろいろ出てきました。名前を呼んでいただいたときにはすごくうれしかったし、同時に安心したというかホッとした部分があって、僕以上に周りのチームメートやスタッフが喜んでくれて、それを含めてうれしい気持ちでした」

 成熟した谷口でさえも、やはり緊張と無縁ではなかった。

 所属の川崎Fではここ5年でリーグを4回勝ち取り、高い守備のパフォーマンスを示してきた。復帰した日本代表ではワールドカップ最終予選の難局となった中国とサウジアラビアとのホーム連戦でフル出場するなど、ワールドカップ出場権の獲得に貢献して、存在価値を示した。その後も森保一監督に招集され続けて、国内組で臨んだE-1選手権ではキャプテンに指名されるなど、リーダーとしての役割も期待されることになる。

「頑張ってきた自分にもおめでとうと言いたい」

 まずは自分を労ったが、それも一瞬のこと。責任感が強いだけに、ピッチで何ができるかを自分に問いかけていく。言及したのは、2つのこと。

「チームのプランに対して、自分なりにしっかり考えて実行していく考え方や遂行する力はストロングだと思っています。それを周りに伝染させながらやれるので、そこを発揮していきたいと思います」

「ビルドアップで相手をはがすプレーはこれまでの代表活動を通してもできる自信がついています。ワールドカップの本番だろうが、どこが相手だろうが、やらないといけないと思っているので、自分に自信を持って発揮していきたい」

 頭脳と技術でベスト8以上へ。谷口の初めてのワールドカップはもう始まっている。