日本代表FW細谷真大が、日本を勝利に導くビッグチャンスを逃した。E-1選手権の中国戦の後半、この日最大の決定機を迎えたものの、右足シュートは枠を捉えず。試合後はスコアレスドローを悔やみ、韓国との最終戦での雪辱を誓った。

上写真=先発で代表デビューを飾った細谷だが、千載一遇のチャンスを逃してヒーローにはなれず(写真◎早波章弘)

■2022年7月24日 E-1選手権 第2戦(@豊田ス/10,526人)
日本 0-0 中国

「良いプレーはできなかった」

 前半から優勢に進めながらも得点できずにいた日本は、53分にこの日最大の決定機を迎えた。敵陣右サイドの深い位置でボールを奪うと、MF脇坂泰斗がエリア内で待つ細谷へ。左足でパスを受けた細谷は、もう一度左足で持ち出してDFを外し、フリーで右足シュートを放った。

 まさに『1点もの』のシーンだったが、ボールは大きく浮いてクロスバーの上へ。先制点を確信してベンチから飛び出してきた控えメンバーは思わず頭を抱え、天を仰いだ細谷は試合後に「最後に決め切るところが、まだ自分の課題だと思った」と厳しい表情で語った。

 今季、柏レイソルで結果を残し、6月のU-23アジアカップに参加したU-21代表でも活躍して、A代表に初招集された。初戦の香港戦は出番がなく、満を持して先発での国際Aマッチデビュー。18分にはMF宮市亮のセンタリングにヘッドで合わせて初シュートを放つなど、中国の守備をこじ開けようと懸命のプレーを見せた。

 しかし前述の決定機を逃し、57分にドリブルで運んでカットインから右足で狙ったシュートもGKにキャッチされるなど、シュート3本を放つも実らず。62分にFW町野修斗との交代で退き、代表デビュー戦を「良いプレーはできなかった」と振り返った。

 悔しい結果に終わったものの、まだ挽回のチャンスは残されている。勝たなければ優勝できない27日の韓国との最終戦に向けて、細谷は「最後に仕留め切るところが自分の課題の一つ。次の韓国戦でぶつけたい」と決意を新たにしていた。